2019年9月3日、オープンアクセス学術出版協会(OASPA)は、2020年1月から加盟機関に対してCrossrefに登録した引用データのI4OCの要件に従ったオープン化義務を導入予定であることを発表しました。
これは同日付で投稿された、引用データのオープン化を推進するイニシアティブI4OCの取り組みを紹介するブログ記事“OASPA and the Initiative for Open Citations”の中で表明されたものです。同記事ではオープンアクセス(OA)と並んで、出版社がコンテンツの発見可能性を高めるためメタデータをCrossrefに登録しオープン化する動きが進展していること、2017年に設立されたI4OCの取り組みによりCrossrefに登録された引用データのオープン化率が約1%から56%以上へと大幅に伸長したことなどが紹介されています。
こうした潮流を受けて、引用データの100%のオープン化を目指す動きを奨励するため、2020年1月以降、引用データをCrossrefに登録する加盟機関に対して、同時にI4OCの要件に従ってそのデータをオープン化することを要求する予定であることが示されています。各機関がこれを満たすために必要なことはCrossrefに対してメールでオープン化する旨を伝えることのみである、としています。
OASPA and the Initiative for Open Citations(OASPA,2019/9/3)
https://oaspa.org/oaspa-and-the-initiative-for-open-citations/
参考:
E2160 – オープン・サイテーションと機関リポジトリの展開<報告>
カレントアウェアネス-E No.373 2019.07.25
http://current.ndl.go.jp/e2160
引用データのオープン化を推進するイニシアティブI4OC、Crossrefに登録された雑誌論文の参考文献のOA率が50%を超えたと発表
Posted 2017年11月27日
http://current.ndl.go.jp/node/35061
引用データのオープン化を推進するイニシアティブI4OC立ち上げ
Posted 2017年4月11日
http://current.ndl.go.jp/node/33824