5つの国際的オープンアクセスイニシアティブがオープンアクセスに関するサンパウロ声明を公表

2019年5月1日、ブラジル・サンパウロで開催中であったGlobal Research Council(GRC)の2019年総会において、African Open Science Platform、AmeLICA、cOAlition S、OA2020、SciELOの5つの国際的オープンアクセス(OA)イニシアティブが会合を開き、OAに関するサンパウロ声明(São Paulo Statement on Open Access)を公表しました。

声明では以下の5点が述べられています。

・5機関は科学的知識は国際的な公共財であると考えている。公的資金によって生み出された科学的知識への自由なアクセスは普遍的な権利である。

・5機関は学術情報に対する普遍的で、制限のない、即時のOA(人および機会による利用・再利用を含む)を提供する、という究極の共通目的を共有している。

・5機関はこの共通目的はさまざまなアプローチを通じて達成できる、という信念を共有している。

・5機関はそれぞれのアプローチ間の整合性と、共通目的を達成するために協力する方法を追求していく。

・5機関はすべてのステークホルダー(研究者、研究助成機関、大学、図書館、出版者、学会、政府、市民など)との積極的な対話を模索し、国際的な学術コミュニティの多様性を考慮する

São Paulo Statement on Open Access(Plan S、2019/5/1付け)
https://www.coalition-s.org/sao-paulo-statement-on-open-access/

参考:
Science Europe、研究成果物の完全で即時のオープンアクセスを実現するための公的助成機関によるイニシアチブ“cOAlition S”の開始を発表
Posted 2018年9月6日
http://current.ndl.go.jp/node/36610

学術雑誌のオープンアクセス化を目指すイニシアチブ“OA2020”が始動
Posted 2016年3月23日
http://current.ndl.go.jp/node/31082

世界情報社会サミット(WSIS)のユネスコ(UNESCO)が組織するセッションで、電子リソースプラットフォームの世界規模での連合GLOALLが発足
Posted 2019年4月22日
http://current.ndl.go.jp/node/38067