cOAlition S、募集中であった「ダイヤモンドオープンアクセス(OA)」モデルを分析・概観した研究の受託者を発表

2020年6月9日、cOAlition Sは、2020年3月に募集を発表した「ダイヤモンドオープンアクセス(OA)」モデルを分析・概観した研究について、受託者の決定を発表しました。なお、ダイヤモンドOAとは、非営利・非APCベースで購読者・著者に財政的負担を負わせることなく論文をオープンアクセス(OA)で共同出版する、というビジネスモデルです。

合計11件の応募があり、その中からOPERAS(Open Access in the European Research Area through Scholarly Communication)が調整役を担うコンソーシアムが受託者に選定されました。同コンソーシアムには、OPERAS、Sparc Europe、オランダ・ユトレヒト大学、DOAJ、ノルウェー北極大学がパートナーとして、欧州研究図書館協会(LIBER)、オープンアクセス学術出版協会(OASPA)、人文・社会科学における研究評価のための欧州ネットワーク(ENRESSH)、Redalyc-AmeliCA、パリ国立高等鉱業学校のイノベーション社会学センター(CSI)がアソシエイト・パートナーとして参加しています。

本研究は、欧州の研究助成財団・研究実施機関が加盟するScience Europeからの財政支援を得て2020年末までに実施される予定となっており、進行状況の定期的な共有も行われます。

6月10日にはOPERASも本件に関する発表を行っており、本研究におけるダイヤモンドOAの定義、具体的な研究計画、本研究で収集されたデータは全てCC0で共有する予定であること等を示しています。研究の第一段階として、2020年7月から9月にかけて、世界中のダイヤモンドOA誌を対象としたデータ収集のためのオンライン調査が実施される予定となっています。

Exploring collaborative non-commercial publishing models for Open Access: tender results(cOAlition S, 2020/6/9)
https://www.coalition-s.org/exploring-collaborative-non-commercial-publishing-models-for-open-access-tender-results/

OPERAS and partners selected by cOAlition S for study on OA Diamond(OPERAS, 2020/6/10)
https://operas.hypotheses.org/4141

参考:
cOAlition S、購読者・著者に財政的負担を負わせることなく論文を出版する「ダイヤモンドオープンアクセス(OA)」モデルを分析・概観した研究を募集
Posted 2020年3月31日
https://current.ndl.go.jp/node/40652