2014年6月11日、北米研究図書館協会(ARL)が、125館の加盟館を対象とした図書館員の給与調査レポートの2014-2015年版“ARL Annual Salary Survey 2014-2015”を刊行しました。レポートでは、115の大学図書館に勤務する10,036人、10の大学以外の図書館に勤務する3,635人の職員のデータが集計・分析されているとのことです。オンライン版、冊子体とも有料です。
ARLの記事によると、データは、一般の図書館、健康医学図書館、法律図書館の3つの異なるグループに分けて報告されているとのことです。
今回の調査によると、
・カナダの図書館員の給与は物価上昇に追いついているが米国の図書館員の給与はそうではない。
・米国の大学図書館員の給与の中央値は70,000ドルで、前年の68,773ドルから1.8%増(同時期の消費者物価指数の上昇値2%)。
・カナダの大学図書館員は、給与の中央値が前年の89,163カナダドルから92,000カナダドルへの3.2%増(同時期の消費者物価指数の上昇値2.1%)。
・マイノリティの米国の図書館の専門職員は14.8%(経営・管理者層では割合は低い)。
・マイノリティの職員の69.2%は女性から構成される。
・115のARL加盟大学図書館で女性に払われている給与は男性の95.7%である。
とのことです。
規模や、公立・私立、立地場所といった特徴もまた給与決定の大きな要素とのことです。
ARL Annual Salary Survey 2014-2015 Reports Data on 13,671 Staff in ARL Libraries(ARL,2015/6/11付け)
http://www.arl.org/news/arl-news/3637-arl-annual-salary-survey-2014-2015-reports-data-on-13671-staff-in-arl-libraries#.VXpgqayp3fN
参考:
北米研究図書館協会(ARL)、加盟図書館員の給与調査レポートの2013-2014年度版を刊行
Posted 2014年7月2日
http://current.ndl.go.jp/node/26488
北米研究図書館協会(ARL)、加盟図書館員の給与調査レポートの2012-2013年度版を公開
Posted 2013年11月20日
http://current.ndl.go.jp/node/24887
北米研究図書館協会(ARL)、加盟図書館員の給与調査レポートの2011-2012年度版を公開
Posted 2012年8月9日
http://current.ndl.go.jp/node/21579
北米研究図書館協会(ARL)、加盟図書館員の給与調査レポートの2010-2011年度版を公開Posted 2011年12月21日
http://current.ndl.go.jp/node/19790
北米研究図書館協会、加盟図書館員の給与調査(2009-2010)レポートを公表
Posted 2010年12月21日
http://current.ndl.go.jp/node/17340
北米研究図書館協会、加盟図書館員の給与調査(2009-2010)集計表を公表
Posted 2010年6月28日
http://current.ndl.go.jp/node/16434
ARL、2007-2008年の給与調査結果を発表
Posted 2008年10月23日
http://current.ndl.go.jp/node/9152