人工知能(AI)によって大学図書館における情報リテラシーがどのように変化しているか:世界的な計量書誌学的分析(2020~2025)(文献紹介)

大学図書館の問題・課題に焦点を当てた国際的な査読誌The Journal of Academic Librarianshipの52巻3号に、人工知能(AI)によって大学図書館における情報リテラシーがどのように変化しているかに関する調査報告“How artificial intelligence is reshaping information literacy in academic libraries: A global Scientometric analysis (2020–2025)”が掲載されています。著者は、ベルリン・フンボルト大学ベルリン図書館情報学研究所のMunazza Jabeen氏とClaudia Lux氏です。

この記事では、2020年から2025年までにAIを活用したサービスを利用している大学図書館における情報リテラシーサービス、教育・研究動向、知的発達について調査したとしています。

結論として、学術研究には、既知のデジタル・リテラシー理論、新たな実践的スキルとしてのAIリテラシー、大学図書館におけるAIリテラシーの実用化拡大という三つの基本的な潮流があり、これらは全て、概念的な議論が実践的な取組に取って代わられているという事実を示しているなどとしています。また、そのような状況における大学図書館にとっての実用的な優先事項として、次の三つを挙げています。

・図書館は、学生がAIリテラシーを身につけ、AI生成コンテンツに関して、批判的評価、バイアスの識別、生成ツールの倫理的、公正及び持続的な活用ができるように研修を提供することが期待される。
・AIシステムは、学習やサービスにおいて、独立した意思決定者としてではなく、人間が制御できる支援システムとして活用されるべきである。
・図書館は、職員の育成を行い、AIの責任ある、公平かつ持続可能な利用を促進する明確な内部方針の策定を通じて、組織としての能力を強化すべきである。

Jabeen, Munazza; Lux, Claudia. How artificial intelligence is reshaping information literacy in academic libraries: A global Scientometric analysis (2020–2025). The Journal of Academic Librarianship. 2026, 52(3).
https://doi.org/10.1016/j.acalib.2026.103221