2013年11月14日、Palgrave Macmillan社は英ウェルカム財団の助成を受け、同社初のオープンアクセス・モノグラフを出版したことを発表しました。初のオープンアクセス・モノグラフとなったのは英マンチェスター大学のAya Homei氏らによる英国・米国における真菌性感染症の歴史をまとめた本”Fungal Disease in Britain and the United States 1850-2000”です。同書はウェルカム財団の助成研究の成果に基づくもので、Palgrave Macmillan社のプラットフォームから無料で閲覧・ダウンロードできるほか、Amazon Kindle等のデバイスにも無料で配信されるとのことです。
ウェルカム図書館のSimon Chaplin氏によれば、ウェルカム財団は医学史や医療人文学を推奨する方針をとっており、その成果を公開するよう、著者と出版者に働きかけを行っているとのことです。Homei氏らの著書の公開がどのような効果を持つかが示されることで、彼女らに続く人々が現れるだろうとChaplin氏は述べています。
なお、同書はクリエイティブ・コモンズのCC-BYライセンスで公開されており、出典さえ明示すれば、自由に翻訳・改編等することが認められています。
The Wellcome Trust and Palgrave Macmillan Publish First Open Access Monograph(Palgrave Macmillan、2013/11/14付け)
http://www.palgrave.com/journalists/pressreleases/Open-Access-Monograph_pressrelease.pdf
Fungal Disease in Britain and the United States 1850-2000(Palgrave Connect)
http://www.palgraveconnect.com/pc/doifinder/10.1057/9781137377029
参考:
Palgrave Macmillan社、図書およびPalgrave Pivot出版物にオープンアクセスオプションを導入
http://current.ndl.go.jp/node/22808