2024年9月23日、米国図書館協会(ALA)が、米国における2024年の図書の利用制限申立て(book challenge)に関する暫定データを公開しました。
9月22日から9月28日までの禁書週間(Banned Books Week)に合わせて公開されたもので、2024年1月1日から8月31日までの全米の公共図書館、学校図書館、大学図書館における検閲(censorship)等に関する情報が報告されています。
発表によると、ALA知的自由部(OIF)は、同期間に検閲が試みられた事例414件を調査し、1,128タイトルの図書が利用制限申立ての対象となったことを確認しました。2023年の同期間と比較するとその件数等は減少しているものの、依然として2020年以前をはるかに上回っており、図書は購入されたものの立入禁止エリアに置かれて利用できないようにされるといったソフトな検閲の事例等もあることなどが述べられています。
American Library Association reveals preliminary data on 2024 book challenges(ALA, 2024/9/23)
https://www.ala.org/news/2024/09/american-library-association-reveals-preliminary-data-2024-book-challenges
参考:
米国で2024年の禁書週間が始まる(9/22-28):テーマは“Freed Between the Lines” [2024年09月26日]
https://current.ndl.go.jp/car/225975
米・ナイト財団、公立学校における図書の利用制限に関する米国人の意識に関する調査報告書を公開 [2024年08月26日]
https://current.ndl.go.jp/car/224653
米国図書館協会(ALA)、2023年の閲覧制限の申立て(book challenge)に関する暫定データを公開:公共図書館における申立てが急増 [2023年09月26日]
https://current.ndl.go.jp/car/193423