2024年9月3日付けで、英国放送協会(BBC)のウェブサイトに、2016年以降の英国内の公共図書館の状況に関する記事“Public libraries in ‘crisis’ as councils cut services”が掲載されています。
記事では、BBCの分析により判明した英国内の公共図書館の運営状況等について紹介されています。それによると、英国では、自治体の財政難により2016年以降に180以上の公共図書館が閉館されたり、運営がボランティア団体に委ねられています。また、存続している図書館の3分の1に該当する約950館では開館時間が短縮されていると述べられています。
そのほか、最貧困地域では公共図書館が無くなる可能性が最富裕地域と比べて4倍高くなっていることや、今後1年間で更に数十の図書館が閉鎖される可能性があることなど、英国の公共図書館の危機的状況について報告されています。
Public libraries in ‘crisis’ as councils cut services(BBC, 2024/9/3) https://www.bbc.com/news/articles/cn9lexplel5o
関連:
More than 180 UK public libraries closed or handed to volunteers since 2016, data shows(The Guardian, 2024/9/3)
https://www.theguardian.com/books/article/2024/sep/03/more-than-180-uk-public-libraries-closed-or-handed-to-volunteers-since-2016
参考:
守られるべき地域の図書館:英・Guardian紙の見解(記事紹介) [2022年12月28日]
https://current.ndl.go.jp/car/169251
英国の公共図書館の現状(英国放送協会による調査) [2016年03月30日]
https://current.ndl.go.jp/car/31172
土屋深優. セーフティネットとしての公共図書館:米国・英国の取り組み事例から. カレントアウェアネス. 2023, (357), CA2046, p. 8-10.
https://current.ndl.go.jp/ca2046