英・オックスフォード大学、オープンアクセス出版ポリシーに権利保持に関する条項を盛り込む改訂を実施

2024年7月3日、英・オックスフォード大学が、オープンアクセス(OA)出版ポリシーに権利保持(rights retention)に関する条項を盛り込む改訂を行ったと発表しました。

発表によると、2024年10月14日以降、同大学で雇用されている教職員は、自身の論文及び会議録の著者最終稿を出版時点でクリエイティブ・コモンズ・ライセンス(CC BY 4.0)の下で利用可能にする権利を、大学に対して与えることになります。この権利保持の適用除外を希望する著者は、論文・会議録ごとに除外手続をとることになるとあります。

これにより、研究者が出版社の許可を得ることなく自身の研究成果を再利用可能にすることができ、ゴールドOAやRead&Publish契約を通じたOA化が難しい場合に研究成果をOAとする手段を提供できるとあります。

University of Oxford Open Access Publications Policy amended to include rights retention(open access oxford, 2024/7/3)
https://openaccess.ox.ac.uk/article/2024-07-03-university-oxford-open-access-publications-policy-amended-include-rights

Oxford University open access publications policy: Full text(open access oxford)
https://openaccess.ox.ac.uk/oapp-fulltext

参考:
英・オックスフォード大学、論文の権利保持のための“Rights Retention Pilot”を開始 [2023年02月08日]
https://current.ndl.go.jp/car/172123

英・リーズ大学における権利保持の取組(記事紹介)[2023年3月1日]
https://current.ndl.go.jp/car/173294

cOAlition S、研究者の知的所有権を保護し不当なエンバーゴを抑止するための「権利保持戦略」を策定・公表 [2020年07月16日]
https://current.ndl.go.jp/car/41517

船守美穂. 動向レビュー:即時オープンアクセスを巡る動向:グリーンOAを通じた即時OAと権利保持戦略を中心に. カレントアウェアネス. 2023, (358), CA2055, p. 15-23.
https://current.ndl.go.jp/ca2055