米国情報標準化機構(NISO)、学術論文のバージョンに関する勧告の改訂版の草案を公開:パブリックコメントを実施中

2024年5月23日、米国情報標準化機構(NISO)が、学術論文のバージョンの用語や定義に関する勧告“Journal Article Versions : A Recommended Practice”の改訂版の草案をウェブサイト上で公開しました。

2008年に、NISOと英国の学会・専門協会出版協会(ALPSP)によるワーキンググループは、学術論文のバージョンの用語や定義に関する勧告として“Journal Article Versions (JAV): Recommendations of the NISO/ALPSP JAV Technical Working Group”を公開しました。

以降、プレプリント出版の増加、“version of record”(出版社版)という概念の変容など、出版慣行が急速に変化したため、用語を標準化するとともに、コンテンツ管理に関する推奨事項をまとめる必要が生じたとあります。改訂版ではバージョンの分類や用語を整理した上で、バージョンの管理・追跡・採録に関する推奨事項をまとめています。

7月7日までパブリックコメントが実施されています。

NISO’s Draft Revision of the Journal Article Version (JAV) Recommended Practice Now Open for Public Comment(NISO, 2024/5/23)
https://www.niso.org/press-releases/nisos-draft-revision-journal-article-version-jav-recommended-practice-now-open

NISO RP-8-202x Journal Article Versions : A Recommended Practice of the National Information Standards Organization [PDF:34ページ]
https://groups.niso.org/higherlogic/ws/public/download/30742/RP-8-202x_NISO_Journal_Article_Versions_draft_for_public_comment.pdf

参考:
永続的識別子が様々な版の学術レコードをつなげる(記事紹介) [2021年02月25日]
https://current.ndl.go.jp/car/43367

NISOとALPSP、共同で雑誌論文の“Version”に関する勧告を公表 [2008年06月30日]
https://current.ndl.go.jp/car/8147