2023年8月3日、北米研究図書館協会(ARL)が、2024年度の米国・連邦政府歳出予算案の修正を求める書簡を連邦議会の歳出委員会に対して送付したと発表しました。
公開されたARLの書簡には、2024年度の米国下院商務・司法・科学歳出予算案の第552条は、米国政府による900億ドルを超える助成を受けた科学研究の成果に、米国の納税者が直ちにアクセスすることを妨げるものであるとして、議会に対して予算案からの同条の削除を求めると述べられています。
米・SPARCのウェブサイトによると、7月13日に提出された同歳出予算案の第552条には、2022年に米国大統領府科学技術政策局(OSTP)が発表した、連邦政府から助成を受けた研究成果を一般市民が即時にアクセスできるようにすることを求める政策指針の実施を妨げる文言が含まれていると説明されています。
Public Access Letter on Appropriations(ARL, 2023/8/3)
https://www.arl.org/our-priorities/advocacy-public-policy/partner-letters/appropriations/public-access-letter-on-appropriations/
https://www.arl.org/wp-content/uploads/2023/08/Public-Access-Letter-Appropriations.pdf
※二つ目のURLは書簡の全文です。[PDF:2ページ]
Committee Releases FY24 Commerce, Justice, Science and Related Agencies Appropriations Bill(House Committee on Appropriations, 2023/7/13)
https://appropriations.house.gov/news/press-releases/committee-releases-fy24-commerce-justice-science-and-related-agencies
Oppose Section 552 That Will Block Taxpayer Access to Research(SPARC)
https://sparcopen.org/our-work/oppose-section-552-that-will-block-taxpayer-access-to-research/
参考:
米国大統領府科学技術政策局(OSTP)、連邦政府から助成を受けた研究の成果の即時公開を求める政策指針を発表 [2022年8月29日]
https://current.ndl.go.jp/car/46729
E2564 – 米国・OSTPによる研究成果公開に関する政策方針について
カレントアウェアネス-E No.449 2022.12.22
https://current.ndl.go.jp/e2564