英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)、“Open Book Futures” への参加を表明

2023年3月30日、英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)が 、“Open Book Futures” への参加を表明していました。

英・ランカスター大学が主導する “Open Book Futures” (OBF) プロジェクトは、研究者と一般市民の両方がオープンアクセス(OA)ベースで出版された書籍をより多く、より効果的に利用できるようにする組織、ツール、および実践を開発およびサポートするものです。書籍のOA出版発展を目指すCommunity-Led Open Publication Infrastructures for Monographs (COPIM)プロジェクトの先駆的な活動を基盤にしたものとあり、プロジェクトは5月1日に開始されます。

同プロジェクトでは特に、コミュニティが所有するOA書籍の出版の提供方法を革新することを目的としており、大規模な商業事業ではなく、研究者、中小規模の出版社等が主導するOA書籍の未来を実現するために必要なインフラ、ビジネスモデル、ネットワーク、リソースを構築することで実現されるとしています。また、COPIMの長期的な影響力を深め、OA書籍出版の未来の形成に幅広い声を反映させることも重視しているとあります。

OBFプロジェクトには、RLUKのほかにDOAJ、Jisc等が参加しているとあります。プロジェクトは英国と北米の既存のネットワークを強化にとどまらず、アフリカ、オーストララシア、ヨーロッパ大陸、ラテンアメリカなど、多様な国や言語の背景を持つ出版社、大学等とさらに関わることを目指しているとあります。

RLUK joins Open Book Futures consortium(RLUK, 2023/3/30)
https://www.rluk.ac.uk/rluk-joins-open-book-futures-consortium/

Open Book Futures(Lancaster University)
https://www.research.lancs.ac.uk/portal/en/upmprojects/open-book-futures(53108e82-19f6-490c-a3fa-0966e044dc55).html

参考:
COPIM、研究者主体のオープンアクセス出版社のガバナンスについての最終報告書を公開
[2023年04月26日]
https://current.ndl.go.jp/car/180887

COPIMによるコンピューテーショナル書籍出版の新しいモデル作成についての報告(記事紹介)[2023年03月22日]
https://current.ndl.go.jp/car/174976

書籍のオープンアクセス出版発展を目指すプロジェクトCOPIM、“Open Book Collective”の組織モデルを発表 [2022年09月09日]
https://current.ndl.go.jp/car/46802