米・シカゴ市公衆衛生局、シカゴ公共図書館の一部の分館においてメンタルヘルスサービスを開始:保険の有無や在留資格に関係なく利用可能

2023年3月23日、米・シカゴ公衆衛生局(Chicago Department of Public Health: CDPH)が、シカゴ公共図書館(CPL)の一部の分館でメンタルヘルスサービスの提供を開始したことを発表していました。

CDPH は、CPLと提携して一部の分館でメンタルヘルスケアを提供することにより、障壁のないメンタルヘルスサービスへのアクセスを向上させるとしています。#All77キャンペーンの一環として、CDPHとパートナー機関がシカゴ市の77のコミュニティエリアすべてにメンタルヘルスのサービスを提供する取組とあります。

同サービスは、障壁のないメンタルヘルスサービスがまだあまり提供されていないエリアの4館において提供されるとあります。CDPHのメンタルヘルス臨床医が担当し、保険の有無や在留資格等に関係なく、13歳以上のすべての人が利用できるとあります。

CBS Chicagoによると、2019年には17か所であったCDPHのメンタルヘルスサービス拠点が、2023年には移動式のものなども含めて170か所に拡大しているとあります。

CDPH Begins Offering Mental Health Services in Select Libraries(2023/3/23)
https://www.chicago.gov/city/en/depts/cdph/provdrs/behavioral_health/news/2023/march/cdph-begins-offering-mental-health-services-in-select-libraries.html

‘Safe space to share’: Chicago libraries now offer mental health services, therapists(CBS Chicago, 2023/4/6)
https://www.cbsnews.com/chicago/news/chicago-public-libraries-mental-health/

参考:
図書館はいかにして精神疾患を持つ人々の避難場所になったか(記事紹介) [2022年10月05日]
https://current.ndl.go.jp/car/46943

米・シアトル公共図書館らによる、VRを用いた10代のメンタルヘルス支援プロジェクト(記事紹介) [2022年05月02日]
https://current.ndl.go.jp/car/46064

オーストラリア図書館協会(ALIA)、「メンタルヘルスデー」を支援すると発表:全国の図書館・情報専門家に対し参加を呼びかけ [2019年10月10日]
https://current.ndl.go.jp/car/39245

自殺予防とメンタルヘルスへの意識に関する図書館員によるガイド(記事紹介) [2019年10月08日]
https://current.ndl.go.jp/car/39217

CA2023 – 動向レビュー:欧米の図書館における精神障害者向けサービス / 鈴木尊紘
カレントアウェアネス No.352 2022年06月20日
https://current.ndl.go.jp/ca2023