インドの学術界における研究評価の実践(記事紹介)

2023年2月16日付で、DORAがインドの学術界における研究評価の実践に関する記事“Exploring the Current Practices in Research Assessment within Indian Academia”を掲載しています。

記事冒頭では、記事について、公正で責任ある学術評価の促進のためのリソースを提供すること等を目的としたDORAの助成“Community Engagement Grants: Supporting Academic Assessment Reform”により支援した、記事と同名のプロジェクトの成果報告だと紹介されています。

記事では、プロジェクトの背景、重要性、契機、プロセス、成果、調査結果、今後の展望等についてまとめられています。

成果としては、プロジェクトのアウトリーチのためのサイトの構築や、ワークショップの報告書の公開等が挙げられています。調査結果としては、研究・学術機関間で研究評価の実践状況のばらつきが大きいこと、資金調達機関は申請者の初期審査以外では質的なアプローチを採用しているものの、その程度が部門やプロセスの効率性により異なっていること、国家的に重要な研究機関における評価方法は主に量的な尺度に基づいているが、出版物数やインパクトファクター以外の様々な活動が評価されていること等が紹介されています。

Exploring the Current Practices in Research Assessment within Indian Academia(DORA, 2023/2/16)
https://sfdora.org/2023/02/16/community-engagement-grant-report-exploring-the-current-practices-in-research-assessment-within-indian-academia/

Exploring the Current Practices in Research Assessment within Indian Academia
https://sites.google.com/view/researchassessment/home

参考:
研究評価に関するサンフランシスコ宣言(DORA)、署名機関へのエンゲージメントとアウトリーチに関する新方針を発表 [2022年11月11日]
https://current.ndl.go.jp/car/47153

欧州大学協会(EUA)、DORA・SPARC Europeと共同収集した研究評価の改善に関する実践事例の報告書を公開 [2021年01月20日]
https://current.ndl.go.jp/car/43038

研究評価に関するサンフランシスコ宣言(DORA)、研究評価の改善に関する大学や国家コンソーシアムの実践事例を収録したリポジトリを開設 [2020年12月11日]
https://current.ndl.go.jp/car/42745

CA2005 – DORAから「責任ある研究評価」へ:研究評価指標の新たな展開 / 林 隆之, 佐々木 結
カレントアウェアネス No.349 2021年09月20日
https://current.ndl.go.jp/ca2005