カレントアウェアネス
No.149 1992.01.20
CA785
北京図書館の総合管理システムが稼働を開始
CA727「書誌情報の充実と機械化−中国国家図書館の動きから−」において紹介された大型コンピュータによる図書館管理システムが11月7日に稼働を開始した。
北京図書館は,1989年に日本電気の大型汎用機ACOS-630を導入,日電と共同でこの管理システムの開発を続けていた。
このシステムは,ACOS-630が2台と端末256台で構成されている。英,中,日,ロシア,スペインなどの多言語処理能力にすぐれ,各国語での管理,検索,各種目録の作成が可能であり,また,漢字属性字典は,簡体字,繁体字等,32000字を含むという。
北京図書館では,すでに中国語図書流通管理システム,ISDS中国国家中央データ処理システム,中国語図書書誌処理システム,欧文雑誌総合目録作成システム,LC-MARC,ISDS-MARC検索サービスシステム,CD-ROMによる国外文献検索システム等が稼働中である。
この管理システムの導入により,北京図書館の図書館業務は,機械化がさらに進んでいくものと思われる。
また,北京図書館と日本電気は,このシステムをもとに,ワークステーションを利用した中小規模システムを開発・販売する予定ともいわれ,中国図書館界への影響が注目される。
小坂寿巳恵(こさかすみえ)
Ref: 人民日報 1991.11.8; 1991.12.2
日経産業新聞 1991.11.8