カレントアウェアネス
No.355 2023年3月20日
CA2039
動向レビュー
日本における図書館評価の現状―既存の実態調査を基に―
電子情報部電子情報サービス課:田辺智子(たなべさとこ)
日本では、おおむね2000年頃から図書館評価への関心が高まった。当時は大学図書館で評価の試みが始まるとともに、自治体で行政評価が広がり、国際規格ISO 11620「図書館パフォーマンス指標」(1)が制定された。さらに、2001年に制定された「公立図書館の設置及び運営上の望ましい基準」(2)(以下「旧望ましい基準」)で図書館サービスの評価が努力義務とされたこともあり、公共図書館で評価を導入する動きが出始めた。
それから20年が経った現在、図書館評価への関心は一時期より薄れたように見える。関連文献や事例報告を目にする機会も減った。しかし一方で、図書館法の2008年改正で運営状況の評価が努力義務化され、司書課程の科目「図書館制度・経営論」の教科書でも必ず評価が採り上げられるなど、評価の重要性についての認識は定着したように見える。そうした中、図書館評価は実際どの程度、実施されているのだろうか。公共図書館で評価は定着したといえるのだろうか。
この問いに答えるのは実はかなり難しい。図書館評価の実施状況についてのデータは不足しており、過去に行われた実態調査はそれぞれ調査対象や評価の定義が異なるため、必ずしも相互に比較して経年変化を把握することができない。本稿では既存の実態調査を基に(したがって、限られた、また最新とはいえない情報に基づくものとはなるが)、図書館評価の実施状況をまとめてみたい。なお、図書館評価については「点検及び評価」という用語が用いられる場合もあるが、本稿では点検と評価を特に区別せず、両者をあわせて「評価」と記載する。
1.図書館評価の既存調査
全国の公共図書館を対象とした過去の実態調査としては以下の5件がある。
(1)国研2003調査(3)
国立教育政策研究所(国研)が2003年10月から11月に実施した調査である。都道府県立図書館47館、市区町村立図書館1,674館を対象とし、中心館のみに調査票を送付、回収率は70.8%であった。図書館に対する調査とあわせ、設置自治体の教育委員会への調査も実施している。
質問項目は「旧望ましい基準」に沿って設定されており、図書館サービスを自ら評価していると回答した館は、都道府県立図書館の26.1%、市区町村立図書館の28.6%であった。あわせて実施された教育委員会調査によれば、自治体の事業評価シートで図書館を対象としていた自治体は、都道府県では69.6%、図書館を設置する市区町村では21.7%であった(4)。
(2)全公図 2008調査(5)
全国公共図書館協議会(全公図)が2008年11月に実施した調査である。都道府県立図書館47館、市区町村立図書館1,317館を対象とし、中心館のみに調査を依頼、回収率は96.3%であった。
この調査では、評価の実態が多様であるとの認識のもと、評価を厳格に定義することによる調査漏れを避けるため、評価を広めに捉える方針を採っている。
まず評価の基になる調査について、業務統計、来館者調査、住民アンケート、行政モニタアンケートの実施状況を尋ねた上で、いずれか一つでも実施している館に、結果を基に何らかの評価(前年度との比較等)を実施しているかを質問している。この結果、都道府県立図書館の68.1%、市区町村立図書館の50.9%が評価を実施していた。
このほか、事業計画の策定、指標の設定、評価の活用状況と問題点についても調査されている。
(3)みずほ2009調査(6)
みずほ情報総研株式会社が、文部科学省による委託調査として2008年12月から2009年1月に実施した調査である。都道府県立図書館、市区町村立図書館に加え、私立図書館を対象としている。中心館と分館を区別せず全3,137館に調査を依頼し、回収率は60.6%であった。
この調査では、自己評価・外部評価の実施状況をあわせて聞いており、図書館独自の取組として自己評価・外部評価を行っているとした館は、都道府県立図書館の45.8%、市区町村立図書館の20.2%であった。この数値には自己評価と外部評価のいずれか一方のみ実施する館も両方を実施する館も含まれるため、自己評価と外部評価の実施率を明確に分けて把握することはできない。ただし、自己評価・外部評価の実施館に評価主体を尋ねた質問では、図書館員が評価を行うとした館が82.1%あったため、自己評価としての図書館評価の実施率は、都道府県立図書館で4割弱、市区町村立図書館全体の2割弱程度だった計算となる(7)。
また、自己評価・外部評価を自治体の行政評価の一環として実施しているとした館は、都道府県立図書館の20.3%、市区町村立図書館の49.3%であった。
このほか、評価の活用方法、評価実施に当たっての課題についても調査されている。
(4)TRC 2016調査(8)
株式会社図書館流通センター(TRC)が、文部科学省の委託調査として2016年1月に実施した調査である。対象は市区町村立図書館のみであり、中心館と分館を区別せず全3,173館に依頼、回収率は77.4%であった(9)。
質問項目は2012年の「図書館の設置及び運営上の望ましい基準」(10)(以下「望ましい基準」)に沿って設定されている。基本的な運営方針、指標・目標、事業計画の策定状況を尋ねた後、目標及び事業計画の達成状況について評価を行っているかを尋ねており、評価をしているとした館は58.1%であった。
(5)田辺2017調査(11)(12)
学術研究のデータ取得のため、筆者が2017年11月から12月に行った調査である。都道府県立図書館47館、市区町村立図書館1,320館を対象とし、中心館のみに調査票を送付、回収率は69.3%であった。
この調査では、図書館独自の自己評価、自治体による行政評価、自治体による指定管理者・PFI事業者評価、第三者評価のそれぞれについて、複数回答可で実施状況を尋ねている。実施率は、自己評価が16.3%、行政評価が40.3%であった。また、自治体の指定管理者・PFI事業者評価の対象であるとした館が8.0%あった。自己評価の実施館には、さらに評価方法や評価によって生じた変化等を質問している。
以上の5件の実態調査の相互比較を難しくしている要因の一つは、対象館の違いである。中心館のみを対象とした調査と、分館を含め全館を対象とした調査では評価の実施率に差異が生じると考えられる。評価への対応は多くの場合、自治体単位で行われ、中心館と分館で同様の回答となる場合が多いと考えられる。国研2003調査では、設置自治体の人口規模が大きい(したがって分館も多いと考えられる)館ほど評価の実施率が高い傾向が見られたことから、中心館のみを対象とした調査と比べ、全館を対象とした調査では評価の実施率が高めに出るものと推測されるが、どの程度の差になるかは不明である。
もう一つは、評価の定義の違いである。まず、図書館独自の取組として行う評価と、自治体の行政評価の一環として図書館が評価対象となっている場合を峻別できているかが問題となる。後者の場合、指標の数が少なく簡便なものとなる傾向があり、図書館自らが主体的に取り組む自己評価とは性格的に異なることから、両者は区別して把握することが適切と考えられる。両者の評価をいずれも実施する館も多い。既存調査のうち、国研2003調査、みずほ2009調査、田辺2017調査では両者の実施状況が各々把握できるが、全公図2008調査とTRC2016調査では、評価を実施しているとした館がいずれの評価を行っているかは不明である。
さらに、図書館独自の自己評価の場合、その実態は多様であると予想され、質問の仕方次第で実施率に差異が生じる可能性が高い。全公図2008調査のように評価を広めに定義している場合と、TRC 2016調査のように目標・事業計画の達成状況の評価という形でかなり限定的に質問する場合では、捕捉できる評価の範囲が異なると考えられる。みずほ2009調査では評価の実施館に評価方法について質問しているが、「入館者などへのアンケート調査」(51.3%)や「有識者等からの意見の聴取」(21.8%)と並び、「日報や月報、その他帳票類の確認」(79.5%)、「現場視察や接客態度等の観察」(20.5%)など、図書館評価の範疇に含めるか判断が難しい方法も含まれている。このことからは、館によって評価をどのように解釈して回答するかにも相当のブレがある可能性が示唆される。
2.図書館評価の実施状況
以上から、過去の実態調査の相互比較は慎重に行うべきといえるが、参考のために調査対象と評価実施率を表にまとめたものが以下である。
国研2003調査 | 全公図2008調査 | みずほ2009調査 | TRC 2016調査 | 田辺2017調査 | ||
対象館の範囲 | 中心館 | 中心館 | 全館 | 全館 | 中心館 | |
対象館数 | 都道府県立図書館 | 47 | 47 | (内訳不明) | - | 47 |
市区町村立図書館 | 1,674 | 1,317 | (内訳不明) | 3,173 | 1,320 | |
合計 | 1,721 | 1,364 | 3,137 | 3,173 | 1,367 | |
回収状況 | 回収数 | 1,219 | 1,313 | 1,902 | 2,456 | 947 |
回収率 | 70.8% | 96.3% | 60.6% | 77.4% | 69.3% | |
評価実施率 | 図書館独自の取組としての自己評価 | 28.5% | 79.3% | 21.0%** | 58.1% | 16.3% |
行政評価の一環としての評価 | 24.4%* | 48.0%** | 40.3% |
*図書館への調査とあわせて実施された自治体教育委員会への調査による(13)。
**自己評価・外部評価をあわせた実施率。
注:原資料に該当数値が記載されていない場合は記載のデータから算出した。
出典:各調査を基に筆者が作成。
評価の実施率を見ると、図書館独自の自己評価と行政評価とを区別して調査した国研2003調査、みずほ2009調査、田辺2017調査の3件は、他の2件の調査に比べ、実施率が低めに出ている傾向がある。このうち自己評価について見ると、実施時期が古い順に、28.5%、21.0%、16.3%と低下している。このうち、みずほ2009調査については、全館を対象としているため前述のように評価実施率が高めに出ている可能性がある。
これら調査の間の期間は、図書館評価が増加していた時期と考えられる。田辺2017調査では自己評価の実施館に導入年度を尋ねているが、その結果が図1である。この図からは、自己評価が本格的な普及期に入ったのは2008年度以降であることが読み取れる。2008年は、図書館法の改正によって評価が努力義務となった年に当たる。この図のような推移があったとすれば、仮に条件を揃えてこの3時点で調査をしていたならば、評価の実施率は増加していたことになる。それにもかかわらず、評価の実施率が経年で下がっているように見えるのは、調査対象や質問内容等の違いによるものと考えられる。
出典:田辺2017調査で使用したアンケート調査データを基に作成(14)。
次に行政評価の一環としての図書館評価の実施率を見ると、実施年の古い順に24.4%、48.0%、40.3%となっている。行政評価についても大規模な自治体ほど実施率が高いことから(15)、分館を対象に含めたみずほ2009調査では評価実施率が高めに出ている可能性がある。正確な経年変化はわからないものの、少なくとも、図書館が行政評価の対象となっているかという質問への回答は、図書館独自の自己評価ほどには各館の解釈によるバラつきが生じにくいと考えられる。
最後に、図書館独自の自己評価と行政評価を区別していない全公図2008調査とTRC 2016調査では、評価実施率はそれぞれ79.3%、58.1%である。田辺2017調査では、図2のように各種の評価の実施状況を尋ねているが、「いずれの評価も行っていない」という回答が全体の25.8%ある。このことは、逆に言えば7割程度の館が何らかの評価を行っていることを意味する。この7割という数値が、性格的に全公図2008調査やTRC 2016調査が捉えているものと近いのかもしれない。
出典:田辺2017調査で使用したアンケート調査データを基に作成(16)。
以上のように、過去の実態調査の比較は難しいものの、全体に減少傾向にあるように見える一因は、一つの推測としては、図書館評価に対するイメージが次第に固まってきたことにあると考えられる。すなわち、評価の普及が始まった2000年前後にはまだ図書館関係者に評価についての確たるイメージがなく、緩めに理解されていたものが、実際に評価が普及して評価報告書のような形で具現化したものを目にする機会が増え、典型的な評価のイメージが固まった結果、評価として認識されるものの範囲が狭まったという解釈である。それが、評価の実施率の見かけ上の低下として表れた可能性がある。
3.図書館評価の内容
ここからは、図書館評価の具体的な内容について、直近のTRC2016調査と田辺2017調査を基に確認する。図書館評価の方法には様々なものがありうるが、ここでは「望ましい基準」が示す評価の方法を基本に考える。
(1)基本的運営方針等との関係
「望ましい基準」では、まず各館が基本的な運営方針を定め、それを踏まえて指標・目標を設定し、年度ごとに事業計画を策定することを努力義務としている。その上で、「目標及び事業計画の達成状況等に関し自ら点検及び評価を行うよう努めなければならない」と定めている。つまり、評価の基礎となるのはその館の基本的運営方針、指標・目標、事業計画であり、それらが評価の前提とされている。
TRC 2016調査では、この「望ましい基準」の規定に沿って質問項目を設定している。その結果、全国の市区町村立図書館のうち、基本的運営方針を策定している館が49.5%、指標を設定している館が31.1%、目標を設定している館が31.5%、事業計画を策定している館が56.0%であった(いずれも母数は全回答館)。そして、それらの「目標及び事業計画について、達成状況等に関して点検及び評価を行って」(17)いるかを尋ねており、行っているとした館は58.1%であった。この調査では、評価を行っている館に、さらにその方法や内容を尋ねるのではなく、目標や事業計画について尋ねた後でそれに関する評価の実施状況を調査しているため、評価を実施する館のうちどれだけが目標を設定しているかといった逆向きの関係性については、元データを用いてクロス集計し直さないとわからない。評価の実施率58.1%が、目標の設定率、事業計画の策定率より高い点も解釈が難しい。可能性としては、目標設定と事業計画策定のうち片方のみを満たし、それに基づいて評価をする館があったことが考えられる。
また、実態としての図書館評価が多様であるとするならば、目標や事業計画を前提とせずに評価を行う館も存在すると考えられる(18)。TRC 2016調査の場合、そうした館は評価の実施率で捕捉されていない可能性がある。
一方、田辺2017調査では、学術研究であるため、分析上の目的から、基本的運営方針ではなく中長期の計画の策定状況を尋ねており、策定している館は全体の43.6%であった(19)。これは、基本的運営方針を策定している館と、ある程度、重なっているものと推測される。図書館独自の自己評価を実施している館に絞って中長期計画の策定状況を見ると、68.2%となっている(20)。過半数の館が中長期計画を前提に評価を行っているものの、中長期計画なしに評価を行っている館も約3割存在することになる。
田辺2017調査では、自己評価の実施館にその詳細を尋ねており、指標を設定している館が78.6%という結果であった。さらに、指標の設定館に目標の設定状況を尋ねたところ、目標の設定がないとした館は8.3%のみであり、他の館は数値目標、定性目標のいずれか、あるいは両方を設定していた。つまり、自己評価を実施する館の大半が指標・目標を設定していた。
なお、「望ましい基準」では年度ごとの事業計画を前提としていることから、基本的には評価も毎年度の実施を想定しているものと考えられる。田辺2017調査では自己評価の実施館に評価の実施頻度を尋ねており、毎年度とした館が89.6%、毎年度ではないが定期的とした館が1.3%、不定期とした館が3.9%あり、ほとんどの館が毎年度、評価を実施しているという結果であった。
(2)評価対象とするサービス・事業
続いて、図書館が行う各種の図書館サービスや事業のうち、いずれの側面を図書館評価の対象としているかを確認する。田辺2017調査では、図書館独自に自己評価を実施している館に対し、どのような指標を設定しているかを尋ねている。最も多いのが利用実績に関する指標の93.4%、次いでイベントやレファレンス事例作成等の各種活動に関する指標81.0%、資料数に関する指標71.1%、満足度等の利用者アンケートに基づく指標42.1%という結果であった。
TRC 2016調査では、指標または目標を設定しているとした館に、「入館者数」「登録者数」「貸出者数」「貸出冊数」の4種類の指標の設定状況を尋ねており、それぞれ39.9%、52.6%、47.4%、92.8%であった。これらはいずれも利用実績の指標であるが、貸出冊数が最も重視されているという結果であった。
(3)外部評価
「望ましい基準」では、(1)で見たような図書館が自ら行う評価のほか、「図書館協議会の活用その他の方法により、(中略)関係者・第三者による評価を行うよう努めるものとする」と規定されている。
田辺2017調査では、第三者評価を行っているとした館は全館の31.7%あり、これは図書館独自の自己評価の実施率16.3%より高い数値であった。TRC 2016調査では、評価を実施しているとした館(全体の58.1%)にその実施方法を尋ねており、第三者評価は22.6%の館が採用していた。これは調査対象の全館の13.2%という計算となる。
(4)その他
図書館評価と関係が深いものとして、利用者アンケートがある。利用者アンケートによって得られる満足度等のデータは、図書館評価で用いる指標になりうるとともに、利用者調査そのものを図書館評価の一手段と位置付けることもできる。「望ましい基準」においても、指標・目標・事業計画の策定に当たっては利用者や住民の要望に留意することとしており、利用者アンケートをこのための手段とすることもできるだろう。
田辺2017調査では全館に利用者アンケートの実施状況を尋ねており、毎年度実施する館が20.0%、それ以外の頻度で実施する館が28.2%であった。TRC 2016調査では、評価の実施方法の一つとして利用者アンケートを挙げており、採用している館は評価の実施館(全体の58.1%)の28.2%であった。これは調査対象の全館のうち16.4%の計算となる。
4.おわりに
本稿では、既存の実態調査を基に、図書館評価の状況について整理を行った。そこから見えてくるのは、図書館評価を調査で定量的に把握することの難しさ、ということになるだろうか。
将来的に図書館評価の実態調査を行う場合は、本稿で整理したような事項に留意して、過去のいずれかの調査と経年比較が可能なデータを採取することが望ましい。対象館を中心館のみか全館にするかを検討した上で、図書館独自に行う自己評価と自治体による行政評価を明確に区別してデータを採ることが求められる。また、基本的運営方針、指標・目標、事業計画との関係についても、整理した質問を設定することで、より詳細な分析が可能となるだろう。
自治体の行政評価では、いったん導入した後に廃止する例も出ていることから(21)、図書館評価についても導入後に取組をやめたケースが把握できるとよいと考えられる。また、全公図2008調査やみずほ2009調査では、評価結果の活用状況や評価実施上の課題についても調査しており、同様のデータのアップデートがあると有益であろう。
最後に、本稿で見たような定量的な実態調査に加え、事例報告による質的な情報もまた有意義といえる。そうした報告も近年ではあまり見られなくなっており、関係各館の積極的な報告を期待したい。
(1) ISO 11620:1998. Information and documentation– Library performance indicators.
(2)“公立図書館の設置及び運営上の望ましい基準”. 文部科学省. https://www.mext.go.jp/a_menu/sports/dokusyo/hourei/cont_001/009.htm, (参照 2023-01-06).
(3) 国立教育政策研究所社会教育実践研究センター編. 図書館及び図書館司書の実態に関する調査研究報告書:日本の図書館はどこまで「望ましい基準」に近づいたか. 2004, 126p.
(4) 前掲.
p. 16-18のデータを基に算出。都道府県立図書館は46館中32館、市区町村立図書館は769館中167館。
(5) 全国公共図書館協議会編. 公立図書館における評価に関する実態調査報告書:2008年度(平成20年度). 2009, 79p.
https://www.library.metro.tokyo.jp/pdf/15/pdf/2008_all.pdf, (参照 2023-01-04).
(6)“図書館の自己評価、外部評価及び運営の状況に関する情報提供の実態調査(平成21年3月)”. 文部科学省.
https://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/tosho/shiryo/1284904.htm, (参照 2023-01-04).
(7) 評価主体については館種別の数値が不明なため、都道府県立図書館、市区町村立図書館が同程度の割合だったと仮定した上での概算となる。都道府県立図書館は45.8%×0.821=37.6%、市区町村立図書館は20.2%×0.821=16.6%。
(8) 図書館流通センター. 平成27年度「生涯学習施策に関する調査研究」「公立図書館の実態に関する調査研究」報告書. 2016, 116p.
https://www.mext.go.jp/a_menu/ikusei/chousa/__icsFiles/afieldfile/2016/09/26/1377547_04.pdf, (参照 2023-01-04).
(9) 前掲.
p. 4に記載の回収率は小数点以下の数値が不明だったため、掲載の回収数を基に算出し直した。
(10)“図書館の設置及び運営上の望ましい基準(平成24年12月19日文部科学省告示第172号)”. 文部科学省.
https://www.mext.go.jp/a_menu/01_l/08052911/1282451.htm, (参照 2023-01-04).
(11) 田辺智子. 図書館評価の有効性:評価影響の理論を用いた実証研究. 明石書店, 2021, 369p.
(12) 田邊智子. 図書館評価の有効性:評価影響の理論を用いた実証研究. 筑波大学, 2020, 博士論文.
(13) 以下の文献のデータをもとに算出。
国立教育政策研究所社会教育実践研究センター編. 前掲. p. 16-18.
(14) 田辺. 前掲.
(15) 総務省自治行政局市町村課行政経営支援室. 地方公共団体における行政評価の取組状況等に関する調査結果. 2017.
https://www.soumu.go.jp/main_content/000529114.pdf, (参照 2023-01-06).
(16) 田辺. 前掲.
(17) 図書館流通センター. 前掲. p. 109.
(18) 田辺. 前掲.
公共図書館へのインタビュー調査によれば、年度の計画なしに評価を実施している館が存在した(p. 136, 280)。
(19) 田邊. 前掲. 付録5-4, p. 2.
(20) 田辺2017調査のデータを用いて新たに算出。
(21) 総務省自治行政局市町村課行政経営支援室. 前掲.
[受理:2023-02-14]
田辺智子. 日本における図書館評価の現状―既存の実態調査を基に―. カレントアウェアネス. 2023, (355), CA2039, p. 17-21.
https://current.ndl.go.jp/ca2039
DOI:
https://doi.org/10.11501/12767609
Tanabe Satoko
The Current State of Library Evaluation in Japan: An Overview Based on Preceding Surveys