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カレントアウェアネス
No.282 2004.12.20
CA1544
動向レビュー
英米両国議会における学術情報のオープンアクセス化勧告
1. オープンアクセスの流れ
オープンアクセス(Open Access)の流れが加速している。オープンアクセスとは,インターネットなどを通して情報を誰にでも無料で利用可能にするという理念であり,近年,欧米の学術コミュニティを中心に,研究論文など学術情報をオープンアクセス化しようとする動きが急速に広がりつつある。学術雑誌価格の高騰によるいわゆるシリアルズ・クライシス(Serials Crisis)(1)と,インターネットの普及など電子的環境の広がりを受けて,研究成果の流通を学術コミュニティの手に取り戻そうとする研究者や図書館界により主導されている。特に,研究にスピードを求める科学・技術・医学といったいわゆるSTM分野において関心が高い。
学術情報のオープンアクセス化には,オープンアクセス雑誌を創刊することと,研究成果のセルフ・アーカイビングを促進することのふたつの戦略があるといわれている。オープンアクセス雑誌は,査読を経た研究論文をインターネット上で発表し,読者に無料で提供する学術雑誌であり,例えばPublic Library of Science(PLoS;CA1433,E046参照参照)やBioMed Central(BMC)といった機関が提供を始めている(2)。これらの機関では,雑誌を無料で提供しながら採算事業として成り立たせるために,従来の機関購読などに代わって著者支払い型(author pays)モデルと呼ばれる新しいビジネスモデルを提唱している(E237参照)。
セルフ・アーカイビングについては,著者が自らのウェブサイトに雑誌掲載論文を再掲載する方法とともに,機関リポジトリ(Institutional Repository)という仕組みが普及しつつある。機関リポジトリとは,大学など学術機関が自機関で生産された知的生産物を収集し,保存し,配信するためのデジタル・アーカイブのことである。欧米で主に図書館の事業として広がりつつあり,代表的な事例としてはマサチューセッツ工科大学図書館のDSpace@MIT(CA1527参照)などがある。研究成果の長期保存とアクセスを保証するとともに,機関における情報発信ポータルとして社会的機能を果たす。また,OAI-PMH(CA1513参照)など相互運用性を高める技術を活用することで,リポジトリのネットワークを構築し,学術情報へのアクセシビリティを高める試みも進められている(3)。
一方,国際政治の場でもオープンアクセスの理念に関心が示されるようになっている。2003年12月,国連世界情報社会サミット(WSIS)で採択された基本宣言(4)には,科学技術情報へのユニバーサルアクセスを促進するよう努力すると明記された(E159参照)。2004年1月,経済協力開発機構(OECD)科学技術政策委員会の閣僚級会合においても,日本を含む34か国が「公的資金による研究データのアクセスに関する宣言」(5)を採択し,OECDは公的資金の助成による調査研究データへのアクセスを拡大するための原則とガイドラインの作成に入っている(E173参照)。こうした流れの中で,2004年7月,英米両国の議会が学術情報のオープンアクセス化を勧告するという局面が訪れた(E222参照)。
2. 英国下院科学技術委員会の勧告
2004年7月20日,英国下院科学技術委員会(House of Commons Science and Technology Committee)は『科学研究出版物:全てのひとに無料で?(Scientific Publications: Free for all?)』(6)と題する報告書を公刊し,政府に対して科学技術情報のオープンアクセス化を推進するよう勧告した。雑誌価格の高騰と図書館予算の逼迫により,研究に必要な科学雑誌(電子ジャーナルを含む)の提供が不十分なものになっていることを指摘した上で,研究成果へのアクセスを改善するため,全ての高等教育機関に機関リポジトリを設置して,公的資金で助成された研究成果を収録し無料で提供すること,著者支払い型の出版モデルを実験的に推進することなどを柱とした勧告を行った。
2.1 勧告までの経緯
前述のような国際的な機運の中でも,特に英国では情報システム合同委員会(JISC)の助成による機関リポジトリ推進プログラムSHERPA(Securing a Hybrid Environment for Research, Preservation and Access)(7)などが2002年から始まっており,また独立系研究助成機関であるウェルカム財団もオープンアクセスを支持する活動を行っている(CA1543参照)など,オープンアクセスへの関心が高い。
こうした流れの中で,下院科学技術委員会は,2003年12月,科学研究出版物のアクセス,価格,利用可能性について調査を実施すると発表した。委員会はまず,出版社の価格設定や提供方法が学術コミュニティに及ぼす影響,オープンアクセス雑誌について政府のとるべき姿勢などについて,関係諸機関に公式文書の提出を求めた。次に,2004年3月から5月にかけて,エルゼビア社やブラックウェル社など学術出版社大手,学協会出版者協会(ALPSP),BMC,PLoS,大学図書館,英国図書館(BL),大学研究者,JISC,高等教育財政審議会(HEFCE),政府系研究助成機関である研究会議(Research Councils)といった主要な利害関係者に対してヒアリングを行った。
2.2 現行の学術出版モデルへの評価
こうした経緯で7月に公表された報告書では,文書またはヒアリングでの証言を核に科学研究の要である学術情報流通の現状と課題について分析している。以下では,報告書の論点を3点に絞って紹介したい。
報告書の第1の特徴は,科学研究を推進する立場から,現行の学術出版モデルに対して厳しい評価がなされている点である。特に,消費者物価指数に比べて5倍以上とされる雑誌価格の高騰に注意を向けている。出版社側は値上げの理由を,投稿される記事の増加,査読システムにかかるコスト,電子出版に対する設備コスト,利用統計における利用率の高さなどに求めているが,委員会は完全には納得しておらず,こうした価格付けの傾向をモニターするための方法を,JISCを中心に策定していくように求めている。
アクセスの面からは,電子ジャーナルの一括契約方式やコンソーシアム・サイトライセンス,いわゆるビッグ・ディール(Big Deal)が,個々の大学で利用できるタイトル数を増大させる効果を持ちながら,コンテンツの囲い込みの結果として,キャンセルすると契約していたバックナンバーも利用できなくなるといった弊害も発生させていると報告している。
学術雑誌市場の寡占状態と大手出版社の高利益率に関しては,公正取引委員会に合併・買収がどのように学術雑誌の価格と市場に影響を及ぼしたか調査し,今後の市場動向についてモニターするように求めている。
2.3 機関リポジトリの推進
第2の特徴は,科学情報へのアクセシビリティを向上させる有効な手段として,機関リポジトリを位置付けている点である。機関リポジトリに関する勧告の骨子は,(1)全ての高等教育機関は,自機関の知的成果物を蓄積し,オンラインで無料で読むことができるようにするための機関リポジトリを設置すること,(2)研究会議および他の政府系助成機関は,助成した研究論文のコピーを機関リポジトリに登録するよう研究者に義務づけること,(3)政府は,リポジトリを監督し,ネットワーク化,技術の標準化を推進する中央機関を指定することというものである。
報告書は,機関リポジトリを,低コストで実現でき,研究成果普及の速度,範囲を向上させる可能性があるとして高く評価し,SHERPAを拡張する形で,全国的な分散型リポジトリ・ネットワークを構築することを構想している。現在のところ機関リポジトリは個別の大学による散発的な事業であることを考えると,今回の勧告の持つ意味は大きい。
問題となるのは出版社に著作権が譲渡される現在の慣行であるが,報告書は政府および研究会議等に対し,著作権を著者が保持したまま出版できるような方策を探るよう提言している。同時に,2004年6月にエルゼビア社が掲載論文のテキスト版をセルフ・アーカイブすることを許可した件に触れ,その方針転換を評価しながらも,掲載論文そのもの(PDF版やHTML版)は許可しないとした制限について憂慮を表明している。
BLには,他の機関リポジトリに収蔵されない研究成果を保存する役割とともに,デジタル情報の長期保存全般に関して中心的な役割を果たしていくことを期待している。
2.4 著者支払い型モデルの検討
機関リポジトリを整備したとしても,それで学術情報流通のいわば上流が変わるわけではない。そこで,長い目で変革を見据えるため,第3に,著者支払い型モデルについて詳細な検討が加えられている。
著者支払い型モデルの利点は,研究成果へのアクセスを拡張するところにあり,英国の研究者のみならず,購読力に限りのある発展途上国の研究者や,あるいは科学情報を求める市民に対しても利益があると指摘している。ただし,どれだけのコストがかかるか明確には分かっておらず,持続可能なモデルであるか疑問視する声が多いこと,また商業出版社や学協会出版社に与える影響など考えなければならない問題も数多くあることに留意しており,そういった点を明らかにするためにもひとつの可能性として実験的に推進する必要があるとしている。
このモデルの場合,研究者に投稿料・出版料を求めることになり,経済的負担から研究成果の発表に萎縮効果があるのではないかとの懸念もあるが,所属機関や助成機関に負担を求めることが現実的であり,そのために研究会議には研究者が著者支払い型で出版しようと考えた際に利用できる基金を設立するように勧告している。ただし,査読システムによる品質管理に関しては学術コミュニケーションにとって不可欠なプロセスなので堅持する必要があると念を押している。
以上のように,現行の学術情報流通には検討されるべき論点が数多いので,政府は喫緊の課題として将来計画を戦略的に立てるとともに,国際的な課題として世界を先導するような改革策をとるべきであると報告書は結論付けている。
3. 米国NIHの計画案
米国では2004年7月14日,下院歳出委員会(House Appropriations Committee)が,2005会計年度予算案承認に伴い,国立衛生研究所(National Institute of Health:NIH)の助成した研究成果について,オープンアクセスとするよう勧告した(E241参照)。税金に基づく研究成果をパブリック・ドメインとして位置付けようとするものである。これを受けてNIHは9月3日,「NIH研究情報への強化されたパブリックアクセス」(8)と題する通知書を公表し,計画案を発表した。計画案では,査読を反映した最終原稿のデジタル・コピーの提出を著者に要求すること,その最終原稿をNIH下の国立医学図書館(National Library of Medicine:NLM)が運営するデジタル・リポジトリPubMed Centralに収録し,出版6か月後(出版社の同意があればさらに短期間)に誰にでも無料でアクセス可能とすることなどを構想している。パブリックコメントを受けた後,歳出委員会に正式の方針を伝えることになっている。
3.1 NIHの報告書
英国と同様,米国でも著名科学者を擁するPLoSなどを中心にオープンアクセスを支持する動きは活発である。SPARCも近年戦略を転換し,機関リポジトリを積極的に推奨している(9)。2003年6月には,連邦政府の資金を受けた研究の成果については著作権保護の対象外とする著作権法改定法案が提出された。
こうした動きの中で,2003年7月,2004会計年度予算案の中で歳出委員会がNIHに対して,近年における学術雑誌価格の高騰が生物医学(biomedical)情報へのアクセスに及ぼす影響とそれへの対策について報告するよう求めた。これに答える形で,2004年5月,NIHは『生物医学研究情報へのアクセス』(10)と題する報告書を提出した。報告書では,医学関係雑誌の値上がり率が特に急激であることを示し,こうした傾向が研究者やヘルスケア提供団体を支援する図書館の能力に悪影響を及ぼし,当該分野の情報へのアクセスに制約を生んでいると指摘している。これに対して,オープンアクセスの動きについては,研究の推進における公益性,連邦政府投資に対する効果などを追求するNIHの方針に適っているとして高く評価し,今後の活動方針として,PubMed Centralの強化による生物医学文献の長期的保存と安定的アクセスの達成を掲げている。7月の勧告,9月の通知はこの提案の延長線上にある。
3.2 計画案への反応
NIHの計画案は賛否両論の反応を巻き起こした(E241参照)。勧告前後から100社以上の出版社がNIHを訪れ強く反対の声を挙げた。8月23日には,全米出版社協会専門・学術出版部門(AAP/PSP)など出版3団体がNIH宛てに公開状(11)を提出し,反対する理由と立場を明確にした。それによると,一連の提案の前に利害関係者と話し合わなかったことを非難した上で,(1)民間セクターのビジネスに対する政府の不当な介入であること,(2)税金で助成された研究成果であっても出版社は査読プロセスなどにコストをかけ,また付加価値も付与していること,(3)出版社自らの技術開発によって医学文献へのアクセスは格段に向上しつつあることなどを訴えている。雑誌論文を6か月後に強制的に無料で公開すると出版社の経営が成り立たず,また研究者にとっても著作を発表する自由が制約されることになるとしている。さらに,米国会計検査院(GAO)に対し,この計画が実行されれば出版業界の雇用にどのような影響を与えるか,この計画で納税者に強いる負担はどの程度なのか,科学の検閲・統制の危険はないのかなどを調査するよう要請している(12)。
一方,NIHの計画を歓迎する動きも活発である。米国図書館協会(ALA)などの図書館団体や遺伝性疾患同盟(Genetic Alliance)といった患者団体など41機関は,8月24日,納税者アクセス同盟(Alliance for Taxpayer Access:ATA)を結成した(10月末現在62機関)。ATAは,公的資金による研究成果へのオープンアクセスは納税者の当然の権利であるとして,NIHの計画を支持するために活動するとしている(13)。また,オープンアクセスこそ科学研究が飛躍的な進歩を遂げるための重要なカギであるとして,ノーベル賞受賞科学者25名が連名で,NIHの計画を支持するよう議員に求める公開状(14)を議会に送る動きも出てきている。計画推進派の主張は,6か月間の公開猶予期間(embargo)により出版社の購読基盤は失われず,現行モデルでの出版活動を阻害するものではないというものであるが,科学者の中には,研究は日々進展するので,猶予機関をおかず即時に公開しなければ真のオープンアクセスではないとする考えもある。
4. おわりに
最後に,今回の英米両議会の勧告が持つ意味を考えてみたい。第1に,オープンアクセスが国レベルの政策課題として俎上に載せられる段階を迎えたということであり,公的資金に対するアカウンタビリティの文脈でオープンアクセスを推進する論理が確立したといえる。第2に,機関リポジトリが学術情報のオープンアクセス化に果たす役割が高く評価され,分散型か集中型かの違いはあるものの,その設置およびネットワーク化が現実的な課題として要請されたことも重要である。また,学術出版モデルについても,著者支払い型モデルの是非を含め,再検討の契機となるだろう。英米両勧告が今後どのような展開を見せるか目が離せない(15)。EUでも英国と同様の調査が開始されており,その動向も注目される。
国際図書館連盟(IFLA)は2003年12月に「学術研究文献のオープンアクセスに関する声明」を採択(E185参照)しており,またカナダ研究図書館協会(CARL)やスコットランド大学研究図書館連合(SCURL)など各地の図書館団体がオープンアクセスを戦略として取り込む動きも出てきている(E240参照)。さらに広い文脈では,コンピュータ・プログラムのオープンソース化やクリエイティブ・コモンズの活動など,新たな知の公共性を模索する動きも活発である。オープンアクセスの流れにどのように対応するか,知の公共性を担う図書館の理念と戦略が問われている。
関西館事業部図書館協力課:筑木 一郎(つづき いちろう)
(1) 土屋俊. 学術情報流通の最新の動向−学術雑誌価格と電子ジャーナルの悩ましい将来. 現代の図書館. 42(1), 2004, 3-30.
(2) 熊谷玲美. オープンアクセス出版. 情報管理. 47(1), 2004, 33-37.
(3) 高木和子. 機関リポジトリ. 情報管理. 46(6), 2003, 405-411. ; 尾城孝一ほか. 日本における学術機関リポジトリ構築の試み. 情報の科学と技術. 54(9), 2004, 475-482.
(4) WSIS. Declaration of Principles: Building the Information Society: a global challenge in the new Millennium. Geneva, 2003. (online), available from < http://www.itu.int/dms_pub/itu-s/md/03/wsis/doc/S03-WSIS-DOC-0004!!PDF-E.pdf >, (accessed 2004-10-29).
(5) OECD. Science, Technology and Innovation for the 21st Century. Meeting of the OECD Committee for Scientific and Technological Policy at Ministerial Level, Paris, 2004.1. (online) available from < http://www.oecd.org/document/15/0,2340,en_21571361_21590465_25998799_1_1_1_1,00.html >, (accessed 2004-10-29).
(6) House of Commons Science and Technology Committee. Scientific Publications: Free for all? London, 2004, 114p, HC399-I. (online), available from < http://www.publications.parliament.uk/pa/cm200304/cmselect/cmsctech/399/39902.htm >, (accessed 2004-10-29).
(7) SHERPA. (online), available from < http://www.sherpa.ac.uk/ >, (accessed 2004-10-29).
(8) NIH. Notice: Enhanced Public Access to NIH Research Information. 2004. (online), available from < http://grants1.nih.gov/grants/guide/notice-files/NOT-OD-04-064.html >, (accessed 2004-10-29).
(9) Crow, Raym. (栗山正光ほか訳) 機関リポジトリ擁護論:SPARC声明書. 2002. (online), available from < http://www.tokiwa.ac.jp/~mtkuri/translations/case_for_ir_jptr.html >, (accessed 2004-10-29). ; Crow, Raym. (千葉大学附属図書館IRワーキング・グループ訳) SPARC 学術機関リポジトリ・チェックリストおよびリソースガイド. 2002. (online), available from < http://mitizane.ll.chiba-u.jp/information/SPARC_IR_Checklist.pdf >, (accessed 2004-10-29).
(10) NIH. Access to Biomedical Research Information. 2004. (online), available from < http://www.taxpayeraccess.org/docs/NIH_access_report.pdf >, (accessed 2004-10-29).
(11) Open letter to Dr. Elias Zerhouni, Director, NIH from a coalition of PSP publishers. 2004. (online), available from < http://www.pspcentral.org/committees/executive/Open%20Letter%20to%20Dr.%20Zerhouni.doc >, (accessed 2004-10-29).
(12) Issues for A GAO Study Regarding NIH Implementation of A Plan to Require NIH-Funded Researchers to Deposit their Reports and Materials At PubMed Central for Free Online Public Access. 2004. (online), available from < http://www.pspcentral.org/publications/issues_for_GAO_study.doc >, (accessed 2004-10-29).
(13) ATA. (online), available from < http://www.taxpayeraccess.org/index.html >, (accessed 2004-10-29).
(14) An Open Letter to the U.S. Congress Signed by 25 Nobel Prize Winners. 2004. (online) available from < http://www.fas.org/sgp/news/2004/08/nobel082604.pdf >, (accessed 2004-10-29).
(15) 本稿脱稿後の11月8日,英国勧告に対する政府からの回答書が公表された(E270参照)。貿易産業省を中心にまとめられた政府回答は,オープンアクセスの理念には賛意を示しながらも,現行の学術情報流通に変革すべき大きな問題があるとは思えないとの認識を示し,主要勧告である機関リポジトリの全国的設置については,個々の機関の判断によるものとして,政府による義務化,推進策には消極的姿勢をとるものであった。ただ同時に,JISCからの回答は勧告に大筋で合意するもので,今後もオープンアクセス推進策を推し進めていくとしているなど,オープンアクセスは政府内でも対応に温度差がみられる問題となっている。
HCSTC. Responses to the Committee’s Tenth Report, Session 2003-04, Scientific Publications: Free for all? London, 2004, 67p, HC1200. (online), available from < http://www.publications.parliament.uk/pa/cm200304/cmselect/cmsctech/1200/120002.htm >, (accessed 2004-11-16).
筑木一郎. 英米両国議会における学術情報のオープンアクセス化勧告. カレントアウェアネス. 2004, (282), p.15-19.
http://current.ndl.go.jp/ca1544