カレントアウェアネス-E
試行版 2002.09.18
S003
子どもの本の国際電子図書館(ICDL)の構築開始(米国)
すべての子どもたちが世界中の児童書を手軽に読め必要な情報を入手できる,そのような夢をデジタル技術の活用により実現しようとする「子どもの本の国際電子図書館(International Children’s Digital Library:ICDL)」構築プロジェクトが,インターネット・アーカイブ社とメリーランド大学によって開始された。米国議会図書館(LC)をはじめとする世界の国立図書館,児童文学作家,出版社等が事業に協力している。
計画によれば,メリーランド大学が開発した児童用インターフェイスを搭載したICDLのプロトタイプシステムが,11月に立ち上げられる予定である。プロトタイプシステムでは,LCが選書しデジタル化する児童書100冊と世界の図書館員が選ぶ児童書100冊,それに本プロジェクトのために新しく児童文学作家等が用意する児童書25冊の計225冊が提供されるという。最終的には,100か国から各100冊づつ,計1万冊の児童書からなる電子図書館が構想されている。3〜13歳を対象としたコレクションを構築し,完全に視覚的な方法によりブラウズや検索ができるシステムを開発する。これらはすべてインターネットを通じて無料で提供される。