No.18 地域の拠点形成を意図した図書館の施設と機能

本調査研究では、「地域の拠点形成を意図した図書館の施設と機能」をテーマとして取り上げました。

近年、まちづくりや地域コミュニティの形成・再生等を目的の一つとして、図書館が新設・更新されることが多く、これらの図書館は、多くの人を集める魅力的な存在として注目されています。本調査研究では、それぞれに特色を有する公立図書館5 館を取り上げ、その施設が地域の拠点として実際にどのように機能しているかを調査分析しました。

具体的には、気仙沼図書館(宮城県)、大和市立図書館(神奈川県)、田原市中央図書館(愛知県)、瀬戸内市民図書館(岡山県)、伊万里市民図書館(佐賀県)を対象館とした事例調査と、図書館施設についての文献調査を実施しました。事例調査では、実地調査や関係者へのインタビュー等により、施設面の特徴や、その施設が地域の拠点形成の面でどのように機能しているかを分析しました。文献調査では、建築分野における図書館研究の動向、図書館建築に関する先行研究、近年新築又は改築を行った国内公共図書館の情報等を整理しました。

この調査研究の報告書が、今後図書館の新設・更新を予定している地方公共団体や図書館等における検討に資するとともに、図書館が展開する多様なサービスを支える「器」である図書館施設への知見を深める一助となることを願っています。

報告書

『地域の拠点形成を意図した図書館の施設と機能』 [PDF : 21MB]

『地域の拠点形成を意図した図書館の施設と機能』 [EPUB :29.7MB]

【目次】

本調査研究の概要
Research Study Outline

第1章 地域の拠点としての図書館施設
1.1 本調査研究の背景と目的
1.2 欧米における公共図書館とその建築の動向
1.3 日本の公立図書館の建築を取り巻く環境の変化
1.4 求められる図書館と図書館施設

第2章 事例調査
2.1 調査対象館選定の考え方
2.2 気仙沼図書館(気仙沼図書館・気仙沼児童センター)
2.3 大和市立図書館(大和市文化創造拠点シリウス)
2.4 田原市中央図書館
2.5 瀬戸内市民図書館
2.6 伊万里市民図書館

第3章 調査のまとめ―地域の拠点となる図書館施設をつくる
3.1 五つの図書館の特徴と共通点
3.2 図書館施設を整備する際のポイント
3.3 おわりに

付録資料1-1 建築分野における図書館研究の動向
付録資料1-2 図書館建築に関する文献リスト
付録資料2 2010年以降に新築または改築を行った公共図書館のリスト
付録資料3 日本図書館協会建築賞受賞館の顕彰ポイント