ARL、12出版社のNIHパブリックアクセス方針への対応を比較したレポートを刊行

北米研究図書館協会(ARL)が隔月で刊行している“Bimonthly Report”の2008年8月号が、米国科学振興協会(AAAS;Science誌の出版元)、米国化学会(ACS)、米国心理学会(APA)、Elsevier社、Nature Publishing Group(NPG)など12出版社が、国立衛生研究所(NIH)のパブリックアクセス方針にどのような対応を取っているか、を比較したレポートになっています。

このレポートでは、PubMed Centralへのデポジットを明示的に認めているか否か、認めていない場合にはどこへのデポジットを認めているのか、デポジットは誰が行い、誰が確認するのか、デポジットされる論文のバージョンはどれか(著者最終稿/出版社版)、エンバーゴ(猶予)期間、即座に見られるようにするための特別料金、著作権の帰属、エンバーゴ期間中に著者ができること(同僚・学生との共有、イントラネットサーバへのデポジット、個人ウェブサイトへのセルフアーカイブ、主題/機関リポジトリへのデポジット)の各項目について比較するとともに、その差異が意味するところについて考察が加えられています。

なお、このレポートの著作者は、ARLでインターンを務めているロー・スクール2年次の大学院生(MLSも取得済み)です。

PubMed Central Deposit and Author Rights: Agreements between 12 Publishers and the Authors Subject to the NIH Public Access Policy
http://www.arl.org/bm~doc/grillot-pubmed.pdf

Publisher-Author Agreements and the NIH Public Access Policy: ARL Releases New Analysis
http://www.arl.org/news/pr/grillot-pubmed-15aug08.shtml