ストラスクライド大学(スコットランド)、新型コロナウイルス感染症の影響による英国の公共図書館の変化をテーマとした研究プロジェクトを実施中

2021年1月28日付のお知らせとして、スコットランドのグラスゴーに所在するストラスクライド大学(University of Strathclyde)が、同大学のコンピューター・情報科学部(Department of Computer & Information Sciences)の研究者を中心とした研究プロジェクト“Downloading a new normal”の実施について発表しています。

同プロジェクトは、英国研究イノベーション機構(UKRI)の「新型コロナウイルス感染症緊急対応プログラム(COVID-19 Rapid Response programme)」の下で、英国芸術・人文科学研究会議(AHRC)の助成により、2020年12月から2022年2月までの期間に取り組まれています。英国の公共図書館において、新型コロナウイルス感染症の拡大が紙資料の利用から電子資料の利用への移行を加速させたことを受けて取り組まれるプロジェクトです。情報提供・オンラインフォーカスグループ・図書館ウェブサイトの分析・委託による全国調査などを組み合わせて、電子資料の利用に関連した利用者のプライバシーに対する懸念の問題、デジタルディバイド解消のための対応、利用者の情報行動の変化等に関する研究が行われる予定です。

ストラスクライド大学はお知らせの中で、図書館やその他の公共サービスがプライバシーポリシーの採用に当たって参考にできるツールキットの開発が、同プロジェクトの目的であることを紹介しています。

The changing world of public libraries in the pandemic(University of Strathclyde,2021/1/28)
https://www.strath.ac.uk/whystrathclyde/news/thechangingworldofpubliclibrariesinthepandemic/

Downloading a new normal
https://newnormal.cis.strath.ac.uk/

参考:
カーネギー英国財団、新型コロナウイルス感染症拡大に伴うロックダウンが英国の公共図書館サービスに与えた影響を評価した報告書を公開
Posted 2020年10月21日
https://current.ndl.go.jp/node/42317

英・Libraries Connected、ロックダウン期間における図書館に関するレポートを公開:コミュニティ支援等に焦点
Posted 2020年10月22日
https://current.ndl.go.jp/node/42333

北米の都市図書館協議会(ULC)、新型コロナウイルス感染拡大下でのデジタルデバイドの問題に対処するための行動戦略を提供するブリーフィング“Digital Equity in the Age of COVID-19”を公表
Posted 2020年9月15日
https://current.ndl.go.jp/node/41999

米・マサチューセッツ工科大学(MIT)図書館、利用者データのプライバシーの取り扱いに関する新方針を発表
Posted 2020年12月7日
https://current.ndl.go.jp/node/42702