米・ボストン公共図書館、ノートパソコンやモバイルルーター等をセットにした“Chromebook Home Connectivity Kit”の貸出を開始:デジタル・ディバイドの解消に向けた取組

2021年4月7日、米・ボストン公共図書館(BPL)は、4月4日から10日にかけて開催される2021年の「全米図書館週間」(National Library Week)に合わせ、デジタル・ディバイドの解消に向けた新たな取組を開始することを発表しました。ボストン市が進める「デジタル平等」(digital equity)実現のための取組に沿ったものです。

新たな取組には、“Chromebook Home Connectivity Kit”の貸出開始や、分館5館における屋外でのWi-Fi提供の開始が含まれています。なお、分館の屋外でのWi-Fi提供は、今回の開始分を含めると合計14館で行われています。

“Chromebook Home Connectivity Kit”は、収納用のバッグ、クイックスタートガイド、ノートパソコン(Chromebook)、充電コード、マウス、モバイルルーターからなり、利用者の自宅等でのインターネットへのアクセスを可能にします。利用者が自身のPC端末を所有している場合、モバイルルーターのみの貸出オプションも設けられています。BPLのどの館でも借用可能であり、最長1週間利用できますが、貸出期間が終了すると機器の機能が無効化されます。

Boston Public Library Launches New Initiatives to Bridge the Digital Divide(BPL, 2021/4/7)
https://www.bpl.org/news/boston-public-library-launches-new-initiatives-to-bridge-the-digital-divide/

Borrowing a Chromebook Home Connectivity Kit(BPL)
https://www.bpl.org/chromebook/

参考:
北米の都市図書館協議会(ULC)、新型コロナウイルス感染拡大下でのデジタルデバイドの問題に対処するための行動戦略を提供するブリーフィング“Digital Equity in the Age of COVID-19”を公表
Posted 2020年9月15日
https://current.ndl.go.jp/node/41999

Wi-Fiホットスポットを備えた移動図書館を活用して地域にインターネットアクセスを提供する米国の図書館(記事紹介)
Posted 2020年4月23日
https://current.ndl.go.jp/node/40839

米国の図書館におけるモノの貸出:インスタントポットから動物の頭蓋骨まで(記事紹介)
Posted 2019年6月6日
https://current.ndl.go.jp/node/38294

E1580 – ニューヨークとシカゴで公共図書館がインターネットを“貸出”
カレントアウェアネス-E No.262 2014.07.10
http://current.ndl.go.jp/e1580