英・Jisc、デジタルコンテンツ保存に関する多様なニーズに対応した新サービス“Preservation”の提供を開始

2020年9月8日、英国のJiscは、デジタルコンテンツ保存に関する多様なニーズに対応した新サービスとして“Preservation”の提供を発表しました。

Jiscは、デジタル保存システムの提供に実績のあるカナダのArtefactual社及び英国のPreservica社との共同設計により、SaaS型の共有プラットフォームサービスとして“Preservation”を開発しました。特別コレクション・電子記録管理・研究データ等、任意のデジタルコンテンツの保存に対応が可能で、これらのコンテンツについて様々な標準や法的義務を遵守しつつ、コンテンツへのアクセスの維持、再利用可能性の提供を実現できる、と説明しています。

Jiscは“Preservation”が提供する主な機能として、以下の4点を挙げています。

・任意のデジタルオブジェクトに関する特定のデータ・メタデータの取り込みと保存のために必要なアクションの同定、及びこれらの自動的な実行
・デジタルファイルのアーカイブ版の作成と作成されたアーカイブ版の長期保存への移行
・長期的な発見可能性と再利用可能性の維持に必要な場合には、将来の新たな技術による保存を実施
・保存コンテンツに関するアクセス可能な複製物作成等によって研究成果の普及を支援

New preservation service makes data more secure and future-proofs UK university digital collections(Jisc,2020/9/8)
https://www.jisc.ac.uk/news/new-preservation-service-makes-data-more-secure-08-sep-2020

Preservation(Jisc)
https://www.jisc.ac.uk/preservation

参考:
英国図書館(BL)におけるデジタル保存の評価フレームワーク(記事紹介)
Posted 2020年8月12日
https://current.ndl.go.jp/node/41718

E2162 – どの研究データを保存すべきか:英・Jiscによる調査レポート
カレントアウェアネス-E No.373 2019.07.25
https://current.ndl.go.jp/e2162

CA1501 – デジタル学術情報のアーカイビング-英国JISCの動き- / 呑海沙織
カレントアウェアネス No.277 2003.09.20
https://current.ndl.go.jp/ca1501