カレントアウェアネス-E
No.110 2007.07.11
E669
2007年度ALA年次大会
2007年6月21日から27日までの1週間,ワシントン・コンベンションセンターにおいて,第128回米国図書館協会(ALA)年次大会が開催された。全米から,ALA史上最大となる28,635人が集い,科学技術,プライバシー,リテラシー等の図書館の重要課題について討議が行われた。ワシントンD.C.観光局によれば,この会議により,1,560万ドル(約19億円)の利益が,地域経済にもたらされたという。
大会終了翌日の6月28日に発表されたALAのプレスリリースでは,特に以下のようなイベントが紹介されている。
- アメリカン・インディアン出身として初めてALA会長(2007-2008)に就任するロイ(Loriene Roy)氏を祝すイベント
- 映画“The Hollywood Librarian: A Look at Librarians through Film”の上映会
- 元NBA選手でもあるブラッドリー(Bill Bradley)元上院議員の基調講演
- 女優ジュリー・アンドリュース(Julie Andrews)によるAmerican Libraries誌100周年記念の講演
- 300名以上が参加してのワシントンD.C.での2日間のボランティア活動
- 連邦議会議員を中心とした図書館法制に関するアピールや,図書館員による予算拡充を訴えるロビー活動
- 全米から集まった10台のブックモービルによるパレード
中でも,ジュリー・アンドリュースの講演には,何千人もの参加者が会場につめかけ,別会場も設けられたとのことである。また,初上映された“The Hollywood Librarian”も会場から温かく受け入れられた。この映画は,図書館員のステレオタイプ,検閲,知的自由,そして図書館員の文化・社会に対する総合的な影響をドキュメンタリー調に描き出そうとするものであり,正式公開は2007年9月29日に予定されている。
このほか,並行して行われた展示会においても,図書館関連企業950社が展示を行い,大会を盛り上げた。大会の模様は,大会期間中・終了後に配布された“Cognotes”に写真とともに比較的詳しく紹介されているほか,各種の画像共有サイトやブログなどからも大会の盛況ぶりを窺い知ることができる。
Ref:
http://www.ala.org/ala/pressreleases2007/june2007/acwrap07.htm
http://www.ala.org/ala/eventsandconferencesb/annual/2007a/home.htm
http://www.hollywoodlibrarian.com/
http://www.ala.org/ala/eventsandconferencesb/annual/2007a/cognotes.htm
http://wikis.ala.org/annual2007/
http://www.flickr.com/groups/ala_annual_2007/