カレントアウェアネス-E
No.87 2006.07.19
E514
よくわかる公文書講座−国立公文書館の子ども向けウェブサイト
公文書というと,大人でさえ「難しい」「よくわからない」と思いがちである。そんな公文書,特に歴史資料として重要な「歴史公文書」について子どもにもわかりやすく解説するウェブサイトを,国立公文書館が7月3日に開設した。名称は「ぶん蔵」,公文書の研究者「ぶん蔵博士」や公文書に興味を持つ女子高生など独自のキャラクターを用いたマンガ仕立てのサイト構成である。
「ぶん蔵」では,歴史公文書や公文書館について中学生・高校生にもわかりやすく解説するとともに,オリンピックと鉄道に関する公文書,メディアで利用された公文書,過去の展示会で展示された公文書を紹介している。また,歴史公文書には付きものの「くずし字」を解読するクイズやリンク集も用意されている。なお,「ぶん蔵」の提供には国立公文書館のほか,外務省外交史料館,宮内庁書陵部,防衛庁防衛研究所図書館,国立国会図書館憲政資料室も,歴史公文書の画像を提供するなど協力機関として関わっている。
同様のウェブサイトは海外の公文書館でも作られており,たとえば韓国の国家記録院(日本の国立公文書館に相当)が提供するウェブサイトが挙げられる。ここでは,「記録とは?」「行政博物(注)とは?」「勲章の歴史」といったコンテンツによって,子どもたちに記録文書の重要性などをわかりやすく説明している。
(注)大統領や国務総理等の高位職者が使用した物,勲章,国璽,官印,記念図画,記念切手,オリンピックのメダル・ポスターなど。
Ref:
http://bunzo.jp/
http://www.archives.go.jp/news/060703.html
http://www.archives.go.kr/hunjang/