カレントアウェアネス-E
No.81 2006.04.26
E473
ライバルはGoogle Scholar – マイクロソフト社の新しい検索サービス
学術論文の検索,閲覧が簡単にできるGoogle Scholar(E273参照)をはじめ,Googleは次々に新サービスを打ち出しているが,米国マイクロソフト社も,これらGoogleによるサービスに対抗しうる新たな検索サービスを開始すると発表した。RSS(CA1565参照)やAjax(Asynchronous Javascript and XML)といったWeb2.0的技術を採用したインターネットサービスで,3月から試験公開されている“Windows Live Search”の新メニュー“Windows Live Academic Search”である。
Windows Live Academic Searchは,2006年4月11日から米国,英国,ドイツ,イタリア,スペイン,オーストラリアおよび日本の7か国でベータ版の利用が可能になった。学術雑誌等に掲載された論文をキーワードから検索するもので,一般に公開されている論文には全文へのリンクも張られている。検索結果の一覧には著者名や論文の要旨といった詳細情報が示され,同じ著者が執筆したほかの論文も見ることができる,概要が容易に把握できる(Google Scholarの検索結果一覧は,検索語が出現する箇所の周辺2〜3行のみを表示)などの機能も有している。このほか,文献を引用する際に活用できるよう,BibTex,Endnote形式による書誌事項フォーマットも用意されている。
なお,マイクロソフト社はこのほか,Googleの“Froogle”(注)と似たサービスである“Windows Live Product Search”や,画像検索サービスなどの提供も予定している。
(注)オンラインショッピングサイトで取り扱われている商品の情報やサイト別の価格比較など,オンラインショッピングの際に参考となりうる情報を紹介するサービス。
Ref:
http://www.microsoft.com/presspass/press/2006/apr06/04-11WLAcademicSearchPR.mspx
http://www.itworld.com/App/255/060407mssearch/pfindex.html
http://weblogs.elearning.ubc.ca/googlescholar/archives/025077.html
http://www.liveside.net/comments.php?catid=2&shownews=144
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2006/03/08/11155.html
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2006/04/13/100.html
CA1565
E279