カレントアウェアネス-E
No.78 2006.03.08
E455
「電子出版物の自発的な納本の枠組みに関する声明」改訂版
欧州出版業者連盟(Federation of European Publishers:FEP)と欧州国立図書館長会議(CENL)は,2005年12月にブリュッセルで行われた会議において,電子出版物の自発的な納本(Voluntary Deposit)に関する声明(CA1401参照)を改訂したことを,2月のプレスリリースで発表した。
この声明は2000年に作られたものであるが,国立図書館や出版業者が電子出版物の受入について一定の経験を積んだところで見直すことになっていた。今回の改訂は2003年から2005年にかけて,電子出版物の収集とアクセス規定に関する国立図書館や出版業社の取組みを反映して行われたものであり,欧州委員会が実施するi2010イニシアティブ(E390参照)にも役立つものと述べている。
これとあわせて,CENLとFEPで構成される委員会に対して,メンバーである国立図書館や出版業者に対して納本の実施状況と法制化のチェック,実施に向けた助言,相互利益や課題の明確化などを指示するとともに,国立図書館には各国の状況に応じた修正を行う際の助言,各国で声明を採択したのちの利用状況のチェックなどを行うよう提案されている。
Ref:
http://www.nlib.ee/cenl/docs/05-11CENLFEP_Draft_Statement050822_02.pdf
http://www.nlib.ee/cenl/working_groups.php
http://www.managinginformation.com/news/content_show_full.php?id=4630
CA1401
E390