カレントアウェアネス-E
No.66 2005.09.21
E379
文化審議会著作権分科会の審議についての意見募集
文化庁長官官房著作権課は,9月8日,文化審議会著作権分科会の審議状況を報告する報告書3件についての意見募集を始めた。意見募集期間は10月7日まで。
「文化審議会著作権分科会法制問題小委員会 審議の経過」では,現行著作権法に対する改正要望の多かった「権利制限の見直し」と「私的録音録画補償金の見直し」を中心に検討している。図書館に関わる主な論点(CA1528参照)としては,相互貸借時の複写物提供,図書館間におけるメールなどでの資料送付,インターネット情報のプリントアウト,録音図書の公衆送信などに権利制限を認めるかどうかが議論されている。また,著作権者不明等の場合における裁定制度については,より有効に活用するための,制度面・手続き面の改善の必要性が議論されている。
「著作権等管理事業法の見直しに関する報告書(案)」では,2001年に施行された同法に基づく管理事業の現状と課題について審議している。「文化審議会著作権分科会国際小委員会中間報告書」では,世界知的所有権機関(WIPO)において検討されているフォークロア(E293参照)の保護策への対応,アジア諸国等との連携強化と海賊版対策の方向性,ファイル交換技術やデジタル著作権管理(DRM; E315参照)などデジタル化に伴う著作権制度の課題への国際的対応について,その検討状況を紹介している。
Ref:
http://www.mext.go.jp/b_menu/public/2005/05090803.htm
http://www.mext.go.jp/b_menu/public/2005/05090802.htm
http://www.mext.go.jp/b_menu/public/2005/05090801.htm
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/bunka/index.htm
CA1528
E293
E315