E266 – ICOLCが電子的情報の選択と購入に関する声明(改訂2版)を発表

カレントアウェアネス-E

No.48 2004.11.17

 

 E266

ICOLCが電子的情報の選択と購入に関する声明(改訂2版)を発表

 

 国際図書館コンソーシアム連合(ICOLC)は,10月,電子情報のアクセスをめぐる問題を整理し,図書館コンソーシアムと各図書館が取るべき方策を示した声明「電子的情報の選択と購入を巡る現在の情勢と望ましい方向への実施策に関する声明」の改訂2版を発表した。この声明は1998年に発表されたもので,2001年の改訂を経て,このたび2度目の改訂がなされた(CA1512参照)。

 著作権,アーカイブ,利用統計,グローバル・アクセスの問題など電子情報へのアクセスをめぐる幅広い問題を取り上げているところは,これまでの声明を踏襲している。今回の改訂では,新たにオープン・アクセスへの言及を加えるとともに,特に価格問題について重点的に追加声明を出しているところが特徴となっている。冊子体との抱き合わせを止めて電子版本位の価格設定を行うべきことや,冊子体キャンセル禁止条項の廃止,パッケージ契約の柔軟化,同一コンテンツの複数パッケージでの使用を抑制すること等が盛り込まれている。

Ref:
http://www.libraryjournal.com/article/CA477884
http://www.library.yale.edu/consortia/2004currentpractices.htm
http://wwwsoc.nii.ac.jp/anul/j/projects/ej/doc/ICOLC_Update2(Jap.trans.)_revisiedbyskato100204.pdf(国立大学図書館協会による仮訳)
村上泰子. International Coalition of Library Consortia(ICOLC)の動向. 情報の科学と技術. 52(5), 2002, 266-271.
CA1512