E1193 – 国立国会図書館,デジタル化資料の提供数が100万点を突破

カレントアウェアネス-E

No.196 2011.07.07

 

 E1193

国立国会図書館,デジタル化資料の提供数が100万点を突破

 

 2011年7月4日,国立国会図書館(NDL)が館内で提供するデジタル化資料の総数が,約103.9万点に達した。このうち,著作権処理を行いインターネットでも提供しているデジタル化資料の総数も,約25.4万点に達した。

 NDLでは2000年度から,所蔵資料について著作権の調査・処理,デジタル化を行ってきた。その成果は,2002年から「近代デジタルライブラリー」などのサービスによってインターネットで提供しているところである。2009年6月の著作権法改正(施行は2010年1月)以後は,NDLにおける「図書館資料の原本を公衆の利用に供することによるその滅失,損傷又は汚損を避けるため,当該原本に代えて公衆の利用に供するため」(著作権法第三十一条第二項)のデジタル化が著作権の制限の対象に加えられたことに基づき,著作権処理を行うことなくデジタル化を行い,原本に代わるものとしてNDL館内で提供している(書誌・目次の検索については,インターネットでも可能である)。

 今回新たに提供を開始したデジタル化資料は,2009年度補正予算を元に実施した大規模デジタル化事業の成果の一部,図書(~1968年刊行分)・雑誌(~2000年刊行分)約48.8万冊及び歴史的音源(E1186参照)約1.8万点である。大規模デジタル化事業の成果については,2010年9月から順次,NDL館内で提供しているところであるが,今回初めて雑誌(約6,900タイトル,約32.2万冊)の提供を開始した。

 また2011年6月30日,これまで「近代デジタルライブラリー」で館内提供してきた図書のうち,著作権保護期間の満了が確認された約6.8万冊(主に昭和前期刊行分)について,インターネットでの提供を開始した。インターネットへの追加公開としては,これまでで最大規模である。

 NDLは今後も,準備の整ったデジタル化資料について順次追加提供していくほか,引き続き所蔵資料のデジタル化を行い,インターネット提供に係る著作権処理等を進め,より多くの方に便利に利用していただけるよう努めていく。ご活用いただけると幸いである。

(関西館電子図書館課)

Ref:
http://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2011/1191856_1670.html
http://kindai.ndl.go.jp/
http://dl.ndl.go.jp/
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/digitization.html
E1186