アフガニスタンで女性が図書室を開設:深まる孤立に立ち向かう(記事紹介)

ロイター通信が、2022年8月25日付で記事“Afghan women open library to counter growing isolation”を掲載していました。

タリバン政権下にあるアフガニスタンにおいて、女性の権利活動家たちが図書室を開設したことに関するものです。

記事では、1年前にタリバンが政権を掌握して以降、タリバンは女子の中等学校の再開を約束したものの大部分が閉鎖されたままであると報告し、図書室は学校に行けない少女たちのため、また仕事を失いすることがなくなった女性たちのために開設されたとする創設者の言葉を紹介しています。図書室には小説や絵本、政治、経済、科学に関するノンフィクションなど1,000 冊以上があり、これらの大部分は、教師、作家等から、図書室の設立を支援したアフガニスタンの女性の権利団体に寄贈されたものです。

国際開発関連の機関によると、規制の強化と経済危機により、現在ほとんどの10 代の少女たちは学校に通うことができず、何千人もの女性が労働力から締め出されていると述べられています。タリバンは、イスラム法の解釈に従って女性の権利を尊重しており、3 月以降、女子の中等学校の開校に取り組んでいると主張している一方で、西側諸国は、タリバンが公の場から女性を排除する動きを拡大させていることへの非難を強めているとしています。

Afghan women open library to counter growing isolation(Reuters, 2022/8/25)
https://www.reuters.com/world/asia-pacific/afghan-women-open-library-counter-growing-isolation-2022-08-24/
参考:
タリバンが政権掌握後のアフガニスタンで移動図書館が再開(記事紹介)
Posted 2021年12月28日
https://current.ndl.go.jp/node/45415

国際図書館連盟(IFLA)、アフガニスタンの状況に関し声明を発表
Posted 2021年8月19日
https://current.ndl.go.jp/node/44639

CA1310 – アフガニスタンの図書館事情 / 熊谷尚子
カレントアウェアネス No.247 2000.03.20
https://current.ndl.go.jp/ca1310