図書館はホームレスの解決策の一部であるべきか(記事紹介)

米・サンディエゴの日刊紙San Diego Union-Tribuneのウェブサイト版に、2022年9月4日付で、記事“Should libraries be part of homeless solutions? San Diego thinks so”が掲載されました。

サンディエゴ市がサンディエゴ中央図書館にソーシャルワーカーの配置を決定したことに関する記事で、現代の図書館がコミュニティで果たす役割が拡大している例として紹介しています。

市のダウンタウンにあるサンディエゴ中央図書館の常連の利用者の大多数はホームレスであると述べられています。ここ数年全国的に図書館の来館者数が減少する一方で、シェルターなしで生活する人が増えていることでホームレスの利用者の割合は増加傾向にあり、薬物使用や精神疾患症状が図書館で日常的に見受けられるとしています。

記事では、同館の図書館員とホームレスの利用者へのインタビューを実施してソーシャルワーカーの役割について考察した論文を参照しつつ、同館の状況や取組を紹介しています。

Should libraries be part of homeless solutions? San Diego thinks so(San Diego Union-Tribune, 2022/9/4)
https://www.sandiegouniontribune.com/news/homelessness/story/2022-09-04/should-librarians-be-part-of-homeless-solutions-san-diego-is

関連:
Urada, L.A.; Nicholls, M.J.; Faille, S.R. Homelessness at the San Diego Central Library: Assessing the Potential Role of Social Workers. International Journal of Environmental Research and Public Health. 2022, 19(14).
https://doi.org/10.3390/ijerph19148449

参考:
米・ジョージア州の図書館とホームレスの人々のニーズ(文献紹介)
Posted 2022年8月10日
https://current.ndl.go.jp/node/46638

オーストラリア・メルボルン市、市立図書館でフルタイムのソーシャルワーカーを雇用
Posted 2019年9月10日
https://current.ndl.go.jp/node/38988

2018年の米国の“Library of the Year”が発表される:サンフランシスコ公共図書館
Posted 2018年6月6日
https://current.ndl.go.jp/node/36114

薬物使用の場として利用される米国の公共図書館(記事紹介)
Posted 2016年9月13日
https://current.ndl.go.jp/node/32529

米・オレゴン州マノトマ郡立図書館システム、ホームレスに対応するため、ソーシャルワーカーと契約(記事紹介)
Posted 2016年5月12日
https://current.ndl.go.jp/node/31576

E1016 – ホームレス支援のため図書館がソーシャルワーカーを雇用(米)
カレントアウェアネス-E
No.165 2010.02.03
http://current.ndl.go.jp/e1016

※本文の一部を修正しました。(2022/9/22)