米国物理学協会の出版部門(AIP Publishing)、物理学の研究者を対象とした調査“OA in physics: researcher perspectives”の結果を発表

2022年7月21日と7月28日に、米国物理学協会の出版部門(AIP Publishing)が、物理学の研究者を対象とした調査“OA in physics: researcher perspectives”の結果に関するお知らせ記事を掲載しました。

同調査は、オープンアクセス(OA)に関する物理学コミュニティのニーズを把握し、それに対応することを目的としており、AIP Publishing、米国物理学会(APS)、英国物理学会出版局(IOP Publishing)、Optica Publishing Groupらにより実施されました。世界各国の3,000人以上の物理学分野の研究者から回答が寄せられたとあります。

7月21日の記事では、若手研究者の67%が研究成果をオープンにすることの重要性を認識しているものの、70%は研究助成機関から必要な資金を得られず、OA出版を行えていないと回答したとあります。7月28日の記事では、欧州を拠点としている物理学分野の研究者の82%が、Plan Sを知らないと回答したことが指摘されています。

Majority of early career researchers in physical science want to publish OA, but face financial barriers(AIP Publishing, 2022/7/21)
https://publishing.aip.org/about/news/majority-of-early-career-researchers-in-physical-science-want-to-publish-oa-but-face-financial-barriers/

82% of European physics researchers are unaware of Plan S (AIP Publishing, 2022/7/28)
https://publishing.aip.org/about/news/82-of-european-physics-researchers-are-unaware-of-plan-s/

参考:
CA1990 – 動向レビュー:プランS改訂版発表後の展開―転換契約等と出版社との契約への影響 / 船守美穂
カレントアウェアネス No.346 2020年12月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1990