欧州大学協会(EUA)、欧州の大学の学術評価におけるオープンサイエンスの位置づけに関するレポートを公開

2021年12月16日、欧州大学協会(EUA)が、欧州の大学の学術評価におけるオープンサイエンスの位置づけに関するレポートを公開したことを発表しました。7月に報告書が公開された、欧州の大学におけるオープンサイエンスについての調査のフォローアップであると述べられています。

報告書の中では、オープンサイエンスの要素について、学術評価で全く考慮していないと34%が回答した一方、戦略的な重要性を高く評価している機関は増えており、学術評価においてオープンサイエンスの役割が限定的であるのは、戦略ではなく実践上の問題であると指摘しています。また、学術評価におけるオープンサイエンスの要素の活用について、56%が拡大を検討していると回答する等、大学側の意識向上・変革に向けた動きが見られるとしています。

結論の箇所では、共通認識や公平な競争環境の構築、方針策定や議論における主体的・主導的役割の遂行、専門知識の統合、協会員への支援・サービスの提供等のため、EUAは学術評価に対する包括的なアプローチを行うと述べています。

Open Science in university approaches to academic assessment(EUA, 2021/12/16)
https://www.eua.eu/resources/publications/999:open-science-in-university-approaches-to-academic-assessment.html
https://www.eua.eu/downloads/publications/academic%20assessment%20follow-up%20report.pdf
※2つ目のリンクはレポートの本体です[PDF:16ページ]。

参考:
欧州大学協会(EUA)、欧州の大学におけるオープンサイエンスについての調査報告書を公開
Posted 2021年7月7日
https://current.ndl.go.jp/node/44361

欧州大学協会(EUA)、欧州の大学における研究評価に関連したオープンサイエンスとオープンアクセスの調査報告書を公開
Posted 2019年10月25日
https://current.ndl.go.jp/node/39351

CA2005 – DORAから「責任ある研究評価」へ:研究評価指標の新たな展開 / 林 隆之, 佐々木 結
カレントアウェアネス No.349 2021年09月20日
https://current.ndl.go.jp/ca2005