2021年12月9日、米国出版協会(AAP)が、出版社に「合理的な条件」下で図書館への電子書籍ライセンス提供を求める法律に関し、米・メリーランド州司法長官に対して訴訟を起こしたことを発表しました。
同法律は2022年1月1日から施行される予定です。発表の中では、出版社と著者の主張や、既存の法律、市場について考慮されておらず、米国著作権法に違反するものであること等を述べています。
また、12月9日付で、米国の非営利団体Library Futures Foundation(LFF)が、今回の提訴に反対する声明を発表しており、メリーランド州および同州の司法長官や図書館協会を支援するとしています。
THE ASSOCIATION OF AMERICAN PUBLISHERS FILES SUIT AGAINST THE STATE OF MARYLAND OVER UNPRECEDENTED ENCROACHMENT INTO FEDERALLY PROTECTED COPYRIGHTS(AAP, 2021/12/9)
https://publishers.org/news/the-association-of-american-publishers-files-suit-against-the-state-of-maryland-over-unprecedented-encroachment-into-federally-protected-copyrights/
Statement on the Association of American Publishers Suit Against the State of Maryland(LFF, 2021/12/9)
https://www.libraryfutures.net/post/statement-on-the-aap-lawsuit
参考:
E2422 – ライセンスは誰のために:電子書籍をめぐる米国州法の動向
カレントアウェアネス-E No.420 2021.09.16
https://current.ndl.go.jp/e2422
知識への公平なアクセス権を擁護する非営利団体“Library Futures Institute”が立ち上げられる
Posted 2021年1月29日
https://current.ndl.go.jp/node/43144