2021年6月28日、米・LYRASISが“The Palace Project”を実施すると発表しました。
LYRASISがナイト財団(John S. and James L. Knight Foundation)から受けた500万ドルの助成をもとにDPLAと連携して行われます。電子書籍・オーディオブックといったデジタルメディアを提供するための安定した一連のコンテンツ・サービス・ツールを開発し規模を拡大することで、公共図書館やその利用者に利益をもたらすことを目的としたものです。
また、同プロジェクトの使命として、デジタル知識への公平なアクセスを提供し、図書館と利用者の直接的な関係を強化し、図書館が全ての主要な電子コンテンツプロバイダーからのコンテンツを提供して利用者のプライバシーを保護することで、公共図書館の使命を支援することを掲げています。
同プロジェクトは、米・ニューヨーク公共図書館(NYPL)が独自に設計・開発したオープンソースのコードベース“Library Simplified platform”をもとにして行われます。アプリは秋口に公開予定で、これにより、DPLA Exchangeを含む主要な電子コンテンツプロバイダーからのコンテンツを利用者に提供できるようになるとしており、ナイト財団からの助成により、アマゾン・パブリッシング、大手出版社から、独立系出版社、地元の作家、オープンアクセスなコンテンツまでが、ワンクリックでアクセスできるようになると説明されています。
Press Release: New Digital Platform Empowers Public Libraries and Patrons, Boosts Equitable Access to Knowledge(LYRASIS,2021/6/28)
https://lyrasisnow.org/press-release-palace-project/
New Digital Platform Empowers Public Libraries and Patrons, Boosts Equitable Access to Knowledge(DPLA,2021/6/28)
https://dp.la/news/new-digital-platform-empowers-public-libraries-and-patrons-boosts-equitable-access-to-knowledge
参考:
米国デジタル公共図書館(DPLA)、図書館のための電子書籍市場“DPLA Exchange”をリニューアル:オーディオブックの提供も開始
Posted 2021年1月27日
https://current.ndl.go.jp/node/43093
米・LYRASIS、電子書籍プラットフォームの提供等を行うBiblioLabs社を買収
Posted 2021年6月16日
https://current.ndl.go.jp/node/44214
E2188 – 米国デジタル公共図書館(DPLA)戦略計画2019-2022
カレントアウェアネス-E No.378 2019.10.24
https://current.ndl.go.jp/e2188