2021年1月5日、国際図書館連盟(IFLA)が、図書館とオープンガバナンスに関する声明“IFLA Statement on Libraries and Open and Good Governance”の公開を発表しました。
発表の中では、持続可能な開発目標(SDGs)に即した政策立案のためには、効果的で透明性がある包括的なガバナンスが前提であり、それには情報が中心的な役割を果たすと述べられています。同声明は、図書館が持つ、サービスを提供することで、人々が必要な情報を必要な形式で入手することを助けるという役割を強調し、政府やその他の関係機関等に対し、以下をはじめとした勧告を行っています。
・政府や議会において、効果的な図書館サービス・情報サービスが持つ役割を認識し、支援すること。
・包括的な管理、保存、アーカイブに関する政策を実施すること。
・財政的、技術的、法的制約なく、公共のデータや情報へのアクセスを保証すること。
・政府情報がアクセス可能で利用できるようにするため、公共図書館やその他の図書館を早い段階からオープンガバメントに関する政策に関わらせること。
・図書館の政府関係コレクションのための予算を保証すること。
・誰もが権利を行使できるよう、法律情報へのアクセスや、図書館サービス、図書館員の育成に対して投資を行うこと。
Making the Decisions that Matter Better: IFLA Releases Statement on Open and Good Governance(IFLA, 2021/1/5)
https://www.ifla.org/node/93559
IFLA Statement on Libraries and Open and Good Governance(IFLA)
https://www.ifla.org/publications/node/93558
参考:
持続可能な開発目標(SDGs)に基づく国家の開発計画に図書館を含めるための活動を支援する国際図書館連盟による取組み
Posted 2016年12月22日
http://current.ndl.go.jp/node/33158
国際図書館連盟、国連「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に関する図書館の啓発活動をまとめた報告書(2017年2月版)を公開
Posted 2017年2月7日
https://current.ndl.go.jp/node/33402
E1763 – 国連2030アジェンダと図書館:IFLAのツールキット
カレントアウェアネス-E No.297 2016.02.04
https://current.ndl.go.jp/e1763
CA1964 – SDGsと図書館 ―国内の取組から― / 中村穂佳
カレントアウェアネス No.342 2019年12月20日
https://doi.org/10.11501/11423546