2020年7月21日、米国のイリノイ州立大学は、現存が確認されているサーカスのルートブック(circus route books)400冊のうち、300冊以上のデジタル化が完了したことを発表しました。
ルートブックは、ショーのシーズンの終わりに発行され、サーカスのスタッフ、イベント、訪問地に関する情報や、移動距離や毎日の食事等の統計を掲載しています。また、天候の記録を含むものもあります。同デジタル化は、米・図書館情報資源振興財団(CLIR)の「隠れた特別コレクションのデジタル化助成プログラム」による26万8,000ドルの助成を受けて、同館、サーカスの博物館であるCircus World、The John and Mable Ringling美術館の共同プロジェクトとして行われたものであり、1842年から1969年に出版されたルートブックを対象としています。
発表の中では、メタデータ作成の過程でサーカスのパフォーマーについて米国議会図書館(LC)の名称典拠を作成したこと、現在はメタデータの改善とパフォーマーの探しやすさの向上に焦点を当てていること等が述べられています。
Milner Library preserves vital history with the digitization of circus route books(Illinois State University, 2020/7/21)
https://news.illinoisstate.edu/2020/07/milner-library-preserves-vital-history-with-the-digitization-of-circus-route-books/
Circus Route Books(Milner Library)
https://library.illinoisstate.edu/collections/circus-route-books/
Circus Route Books
http://digital.library.illinoisstate.edu/cdm/search/collection/p15990coll5/page/7
参考:
米・図書館情報資源振興財団(CLIR)、「隠れた特別コレクションのデジタル化助成プログラム」の2017年度の助成プロジェクトを発表
Posted 2018年1月10日
https://current.ndl.go.jp/node/35274
米国議会図書館(LC)、800万件以上の名称典拠データをLinked Data形式で公開
Posted 2011年8月11日
http://id.loc.gov/authorities/names.html