2020年5月27日、ユネスコ(UNESCO)が、新型コロナウイルス感染症拡大下における世界の博物館・美術館に関する報告書“Report on Museums Around the World in the Face of COVID-19”を公開したことを発表しました。
同報告書は、博物館・美術館における新型コロナウイルス感染症の影響をまとめたものであり、主な傾向、危機に直面した際の対応等に焦点を当てています。
報告書では、博物館は2020年時点で世界に約9万5,000館あると見積もられ、2012年から60%増加したものの、分布に偏りがあること、90%が新型コロナウイルス感染症の影響で閉館し、10%以上は再度開館しない可能性があることが挙げられています。また、非常に早くオンライン上のサービスが拡充された一方、地域間のデジタルディバイドがより明確になったこと等が記載されています。
発表の中で、国際博物館会議(ICOM)が発表した、新型コロナウイルス感染症の感染拡大下における博物館・美術館およびその職員等に関する報告書“Museums, museum professionals and COVID-19”についても触れ、機関を超えた協力の重要性に言及しています。
Launch of UNESCO Report on museums around the world in the face of COVID-19(UNESCO, 2020/5/27)
https://en.unesco.org/news/launch-unesco-report-museums-around-world-face-covid-19
Museums around the world in the face of COVID-19(UNESDOC)[PDF:31ページ]
https://unesdoc.unesco.org/ark:/48223/pf0000373530
関連:
Museums, museum professionals and COVID-19: ICOM and UNESCO release their full reports(ICOM, 2020/5/26)
https://icom.museum/en/news/museums-museum-professionals-and-covid-19-survey-results/
Museums, museum professionals and COVID-19(ICOM)[PDF:22ページ]
https://icom.museum/wp-content/uploads/2020/05/Report-Museums-and-COVID-19.pdf
参考:
国際博物館会議(ICOM)、新型コロナウイルス感染症の感染拡大下の博物館・美術館およびその職員に関する報告書を公開
Posted 2020年5月29日
https://current.ndl.go.jp/node/41072
欧州博物館組織ネットワーク(NEMO)、新型コロナウイルス感染症の流行により欧州の博物館・美術館が受けた影響とその対応に関する最終調査結果を公表
Posted 2020年5月28日
https://current.ndl.go.jp/node/41065