米・ハーバード大学バークマン・センター、報告書“Content and Conduct:How English Wikipedia Moderates Harmful Speech”を公開:Wikipediaは悪意のあるコンテンツの大半を速やかに特定し削除することに成功している

2019年11月21日、米・ハーバード大学バークマン・センター(Berkman Klein Center for Internet & Society)が 報告書“Content and Conduct:How English Wikipedia Moderates Harmful Speech”を公開しました。

英語版Wikipediaが有害なスピーチに対処している程度を評価するために実施した調査の報告書で、16人のWikipedia編集者へのインタビュー(コンテンツ修正の過程・ガイドライン、コンテンツの削除、英語版Wikipediaの品質管理)及び、問題のある様々なスピーチを同定するために調整された機械学習分類器を用いたWikipediaのテキストの定量的分析の2つの方法をもとに分析されました。

調査結果から、Wikipediaは大規模なプロジェクトにもかかわらず有害なコンテンツの大半を速やかに特定し削除することに成功していると結論付けています。

Content and Conduct How English Wikipedia Moderates Harmful Speech(Berkman Klein Center for Internet & Society, 2019/11/21)
https://cyber.harvard.edu/publication/2019/content-and-conduct

Content and Conduct: How English Wikipedia Moderates Harmful Speech(Digital Access to Scholarship at Harvard)
http://nrs.harvard.edu/urn-3:HUL.InstRepos:41872342

参考:
CA1676 – ウィキペディアにおける情報の質(IQ)向上の仕組み / 石澤文
カレントアウェアネス No.298 2008年12月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1676