2019年9月15日に、大阪府吹田市の国立民族学博物館において、国際ワークショップ「民博が所蔵するアイヌ民族資料の形成と記録の再検討――データベースとその活用」が開催されます。
同館では、所蔵するアイヌ民族に関連する5,000点以上の標本資料について、2016年度から2019年度までの4年計画で資料情報を充実させ、アイヌ文化に関心をもつ人びとが利用しやすいデータベースを提供する準備を進めています。ワークショップでは、国内外のアイヌ資料所蔵機関の資料情報の整理・公開状況や将来的な連携のあり方などについて事例報告や討論をとおして課題の共有とともに、同館所蔵アイヌ資料の試作版データベースや古い資料(コレクションの成り立ち)を研究する意義と可能性についての検討が行われます。
参加には事前の申し込みが必要です。
主な内容は以下の通りです。
・趣旨説明および「民博所蔵アイヌ民族資料データベース」試作版について 齋藤玲子氏(国立民族学博物館准教授)
・特別報告「100年前のアイヌ資料収集 バラートシ・バログのフィールドワークをたどって」 ダヴィド・ショムファイ氏(ハンガリー科学アカデミー民族学研究所/民博外国人研究員)
・コメントおよび質疑応答
・「ロシア科学アカデミーピョートル大帝記念人類学民族学博物館(クンストカメラ)所蔵のアイヌ民族資料について――収集史および保存と公開」 アンドレイ・ソコロフ氏(ロシア科学アカデミーピョートル大帝記念人類学民族学博物館[通称:クンストカメラ]研究員)
・「サハリン州郷土博物館所蔵のアイヌ民族資料」 アンナ・レフホフスカヤ氏(サハリン州郷土博物館研究員)
・「国立アイヌ民族博物館の収蔵品管理システムについて」 中井貴規氏(国立アイヌ民族博物館設立準備室研究員)
・「アイヌ民族資料とデータベース――調査研究の現場から」(仮) 山崎幸治氏(北海道大学アイヌ・先住民研究センター准教授)
・討論「アイヌ資料データベースのあり方について」 司会:齋藤玲子氏
国際ワークショップ「民博が所蔵するアイヌ民族資料の形成と記録の再検討――データベースとその活用」(国立民族学博物館)
http://www.minpaku.ac.jp/research/activity/news/ifm/20190915
参考:
【イベント】公開シンポジウム「日本におけるユニバーサル・ミュージアムの現状と課題――2020オリパラを迎える前に」(11/3-4・吹田)
Posted 2019年8月6日
http://current.ndl.go.jp/node/38735
文化庁、2019年度「アイヌ語のアーカイブ作成支援事業」への募集を開始
Posted 2019年2月27日
http://current.ndl.go.jp/node/37662