米・ITHAKA S+R、教員の情報行動に関する定期調査報告(2018年版)を公開

2019年4月12日、米国のITHAKA S+Rが、米国の高等教育機関の研究者の情報行動の変化についての定期調査の2018年版を公開しました。

2000年に開始した同調査は、3年ごとに実施しており、今回はオープンな教育リソース(OER)や学習分析などの新しい設問が加えられ、

・学術文献の検索を始めるにあたって使用するツールが、特定の学術データベースからGoogle Scholarや一般的な検索エンジンに移行していること
・研究データの管理・保存にあたって、Google DriveやDropboxのようなクラウドベースのストレージサービスの利用が増加していること
・オープンアクセス出版モデルへの関心が高まっている一方で、伝統的な学術的動機によって研究者の意思決定が動機づけられ続けていること
・特に若手の教員の間で、指導実践のためのオープンな教育リソース(OER)利用への潜在的な関心が存在すること
・学習分析ツールの利用価値については懐疑的であること
・図書館に対して、資料のアーカイブの場という役割に重きを置く傾向が増加していること

などの調査結果が報告されています。

The Research, Teaching, and Publishing Practices of Faculty : US Faculty Survey 2018(ITHAKA S+R,2019/4/12)
http://www.sr.ithaka.org/blog/tracking-trends-in-faculty-research-publishing-and-teaching/

Ithaka S+R US Faculty Survey 2018
https://sr.ithaka.org/publications/2018-us-faculty-survey/
https://sr.ithaka.org/wp-content/uploads/2019/03/SR-Report-US-Faculty-Survey-2018-04122019.pdf

参考:
米・ITHAKA S+R、教員の情報行動に関する定期調査報告(2015年版)を公開
Posted 2016年4月5日
http://current.ndl.go.jp/node/31263

ITHAKA S+R、教職員の情報行動に関する定期調査“Faculty Survey 2012 US”の結果を公表
Posted 2013年4月8日
http://current.ndl.go.jp/node/23280

E1427 – 米国教員の情報行動に関する定期調査報告
カレントアウェアネス-E
No.236 2013.04.25
http://current.ndl.go.jp/e1427