2022年7月14日、米国のITHAKA S+Rが、米国の高等教育機関の研究者の情報行動の変化についての定期調査の2021年版を公開しました。
同調査は3年ごとに実施しており、8回目となる今回は、学術的な発見やアクセス、データ管理、研究成果の流通、図書館の価値といったトピックに焦点を当てて調査を行い、7,615件の回答が寄せられました。また、公平かつ包摂的な研究、オープンアクセス(OA)モデル、教員の能力や評価等についての質問項目を追加したとあります。
主な結果として、以下をはじめとした内容が挙げられています。
・教員にとって、論文掲載先ジャーナル選定時のインパクトファクターの重要度は過去と比較すると減少傾向にある。
・教員は学術的な情報資源の購入や、学生へサポートを直接提供することが、図書館の重要な役割であると考えている。
・教員はOA出版モデルに関心を持っており、図書館をOAインフラの財政支援の鍵とみなしている。
・研究不正を防止するための適切なプロセスが存在すると考えている教員は少なく、研究の完全性を保証するための取組への支持が拡大している。
・コロナ禍により、オープン教育資源(OER)の利用や作成が増加している。
Tracking the Research, Teaching, and Publishing Practices of Faculty Members Nationally(Ithaka S+R, 2022/7/14)
https://sr.ithaka.org/blog/tracking-the-research-teaching-and-publishing-practices-of-faculty-members-nationally/
Ithaka S+R US Faculty Survey 2021(Ithaka S+R, 2022/7/14)
https://doi.org/10.18665/sr.316896
参考:
米・ITHAKA S+R、教員の情報行動に関する定期調査報告(2018年版)を公開
Posted 2019年4月18日
https://current.ndl.go.jp/node/38051