2016年6月15日、米国のIthaka S+Rは、英国のJisc、英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)と共同で実施した“UK Survey of Academics 2015”の調査結果を公表しました。
調査は2015年秋に行なわれ、英国の高等教育機関の研究者6,679名から回答を得ました。“UK Survey of Academics 2012”以来2回目の調査となります。また、“US Faculty Survey 2015”と並行して実施されました。
調査結果として、次のことが言及されています。
・88%の研究者は、大学図書館のコレクションを重要な情報源と考えている。また、研究を始める際に大学図書館のコレクションを利用する研究者は18%であり、前回より28%増加している。
・自己の研究データをリポジトリに保存すると回答した研究者の割合が前回に比べて53%と大幅に増加している。また、43%の研究者はそれらを所属機関のリポジトリに保存することを選んでいる。
・自己の研究成果をオンラインで利用可能にする際に援助を受けた研究者は67%であり、前回の46%から大幅に増加している。
・米国より英国の研究者の方が、研究成果をオンラインで共有している。
・研究成果を学術関係者以外にも広めようとしている研究者の割合は増加している。研究成果を公衆と共有することは重要だと考えている研究者は46%であり、前回より48%増加している。
英国において、データの保存、雑誌記事のオープンアクセス化、学術関係者以外へのアウトリーチなどを助成機関が義務化していることの影響が見られるとされています。
Exploring the Research Practices of Academics in the UK UK Survey of Academics 2015 Published(Ithaka S+R, 2016/6/15)
http://www.sr.ithaka.org/blog/exploring-the-research-practices-of-academics-in-the-uk/
Increasing numbers of UK academics now utilise university online capabilities(Jisc, 2016/6/15)
https://www.jisc.ac.uk/news/increasing-numbers-of-uk-academics-now-utilise-university-online-capabilities-15-jun-2016
Increasing numbers of UK academics now utilise University online capabilities(RLUK, 2016/6/15)
http://www.rluk.ac.uk/news/increasing-numbers-of-uk-academics-now-utilise-university-online-capabilities/
UK Survey of Academics 2015(Ithaka S+R, 2016/6/15)
http://dx.doi.org/10.18665/sr.282736
参考:
英JISC等、英国の研究者の研究行動を調査したレポートを刊行
Posted 2013年5月17日
http://current.ndl.go.jp/node/23518
米・ITHAKA S+R、教員の情報行動に関する定期調査報告(2015年版)を公開
Posted 2016年4月5日
http://current.ndl.go.jp/node/31263