2018年3月5日、英国のウェルカム・トラストが、オープンアクセス(OA)ポリシーの全体的な見直しを初めて行なうと発表しました。
見直しの背景として、学術コミュニケーションの変化、OA化のためのコストの上昇など、研究論文の公開に関してこの10年間で大きな変化があったことをあげています。
ウェルカム・トラストがOAポリシーを推進する目的は、人間の健康を改善するという同団体の使命を果たすことにありますが、今回の見直しでは、完全なOAへの移行の支援、準拠するのにできるだけ明瞭・簡潔であること、ポリシー遵守のコストが校正でバランスの取れたものであること、の3点を目標に加えるとしています。
見直しはウェルカム・トラスト内で6か月かけて実施されますが、作業の参考とするため、オンライン調査や関係機関との相談、英国研究会議(RCUK)・英高等教育助成会議(HEFCE)のOAポリシーの調査等がおこなれます。
またOAポリシーが変更された場合、適用まで十分な時間を確保するとしています。
Wellcome is going to review its open access policy(Wellcome,2018/3/5)
https://wellcome.ac.uk/news/wellcome-going-review-its-open-access-policy
参考:
E338 – オープンアクセスに関する研究助成機関の新方針(英国)
カレントアウェアネス-E No.60 2005.06.15
http://current.ndl.go.jp/e338