E338 – オープンアクセスに関する研究助成機関の新方針(英国)

カレントアウェアネス-E

No.60 2005.06.15

 

 E338

オープンアクセスに関する研究助成機関の新方針(英国)

 

 英国における民間最大の研究助成機関であるウェルカム財団(Wellcome Trust)は,5月19日付プレスリリースにおいて, 10月1日以降に助成を受ける研究の成果論文を,発表から6か月以内にPubMed Central(E096参照)または新しく設立されるUK PubMed Central(UKPMC)に登録するよう著者に求める新方針を発表した。また,現在ウェルカム財団の助成を受けて進められている研究についても,成果論文が2006年10月1日以降に発表される場合は同様にPubMed CentralまたはUKPMCに登録するようあわせて求めている。

 UKPMCは,PubMed Centralの英国版として,また,英国内の(ウェルカム財団などが出資した)研究情報を提供するデータベースとして,5月に英国心臓財団(BHF)など英国の医学関係団体やウェルカム財団が設立を提案したものである。UKPMCの運営への参加希望は,ウェルカム財団において6月10日まで受け付けられたところである。

 このほか,英国研究会議(Research Councils UK)でも,同会議の助成を受けた研究の成果を「可能な限り早く」オープンアクセスアーカイブに登録するよう著者に求める方針を,近く発表することが予定されている。

Ref:
http://www.wellcome.ac.uk/node3302.html
http://www.the-scientist.com/news/20050512/02
http://www.iwr.co.uk/2137620
http://www.nature.com/nature/journal/v435/n7042/full/435543a.html
E096