1966年11月4日に発生した、イタリア・フィレンツェの大水害から50年を迎え、2016年11月6日付けの地元の英字紙“The Florentine”が、“The National Central Library, 50 years after the flood”という記事を掲載しています。
水害で所蔵資料に大きな被害を受けたフィレンツェ国立中央図書館の被災当時の様子と現在に関する記事で、当時資料修復への支援に訪れたオーストラリア・米国・ドイツ・英国の専門家からの助言が、資料修復技術の「遺産」として現在も引き継がれていること等が紹介されています。
現在、同館では、バーチャルリアリティ(VR)用のゴーグルを装着して館内を巡り、洪水当時を様子を体感するツアーの実施や、同種の体験が可能なアプリの提供、当時の写真のデジタル化、被害を受け修復された同館所蔵のユダヤ人の著作物に関する展覧会、本の修復に関する講義など、1966年の水害に関するイベントが行われています。
The National Central Library, 50 years after the flood(The Florentine,2016/11/6)
http://www.theflorentine.net/art-culture/2016/11/national-central-library-50-years-flood/
フィレンツェ国立中央図書館(イタリア語)
http://www.bncf.firenze.sbn.it/index.php
参考:
CA1791 – 研究文献レビュー:被災した紙資料の救出・修復 / 久永茂人
カレントアウェアネス No.315 2013年3月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1791