CA1791 - 研究文献レビュー:被災した紙資料の救出・修復 / 久永茂人

PDFファイルはこちら

カレントアウェアネス
No.315 2013年3月20日

 

CA1791

研究文献レビュー

 

被災した紙資料の救出・修復

収集書誌部資料保存課:久永茂人(ひさなが しげひと)

 

1. はじめに

 2011年3月に発生した東日本大震災では、行方不明者の捜索や瓦礫の撤去、被災者の支援等と並んで、地震や津波によって被災した文化財を救出する活動が展開されたことは記憶に新しい。誰が、何を、どのように行ったのかについて振り返り、記録や記憶にとどめておくことは、今後起こり得る災害等による資料(1)の被災に備えるにあたって重要なことであろう。

 そこで、これまでの災害における資料の救出と修復(2)について、その基本的な考え方から、技術的な側面、担い手や主体といった運用面に至るまでの文献を振り返ってみたい。図書館や文書館が、あるいは資料の保存や保管に関わる人が、災害に備えるためのヒントや気づきを得る一助となれば幸いである。

 資料は、災害によって焼損や落下等による物理的破損等を被る恐れがあるが、本レビューでは、水害や津波、雨漏り、水道管の破裂等、原因や規模の大小を問わず水に濡れて被災した紙資料(以下、「水損資料」という)の救出・修復に関する文献を主な対象とする。

 対象とする文献は、国内で過去数年内に発表されたものとする。ただし、基本的な考え方等が記された文献の場合はそれ以前のものを含む。内容的には、実践に密着したテーマであることから、研究文献以外にもマニュアル等の実践書を含む。

 

2. 大量の水損資料への対応

 大量の水損資料への対応は、1966年に起きたフィレンツェの大水害がひとつの画期となった(3)。この水害では、フィレンツェ国立中央図書館だけでも130万冊が被災した。膨大な数の修復対象を前にして、貴重な紙資料を1点ずつ修復していくそれまでの修復技術ではなく新しい方法が必要となった。そこで、大量の被災資料を優先順位付けし、一連の修復手順を段階ごとに分け、専門技術をもっていない者でも対応できる(言い換えると大量の人員を動員できる)手法が編み出された。フィレンツェの大水害では、①必要な手当てごとの資料の選別、処置の決定と記録、②対象資料の撮影、③準備、ページ合わせ、表紙の取りはずし、④洗浄、⑤脱酸とアルカリバッファー処理、⑥プレス、⑦乾燥、⑧折丁ごとに重ねてページ合わせ、⑨消毒済み封筒への収納という手順がとられた(4)

 ブキャナンの『図書館、文書館における災害対策』は、災害一般への備えに始まり、起こってしまった災害への対処・復旧に至るまでの基本的な考え方を示したガイドラインとして位置付けられる。実際の水害への対処として、優先順位付けによる選別、取り扱い・移動、記録、洗浄、梱包、安定化といった各工程の要点を解説している(5)

 このような基本的な考え方をベースとし、国内でもいくつかの水害の経験を経て、具体的な対処法がマニュアルとして結実している。

 青木は、被災度のランク付け=救出する優先順位付けの後に行う、被災した紙資料の救出から応急処置までの手順について以下のように整理している。

 

 ①乾燥場所の確保

 ②搬出(状態の良いものから)

 ③開放(搬出容器からの開梱等)

 ④初期乾燥(資料の整形、塊ごとに吸い取り紙等による吸水、ページめくり、カビの処置、扇風機や空調機等の乾燥機器の使用)

 ⑤継続乾燥(1枚ごとの乾燥、フォルダー等の除去)

 ⑥通常乾燥(空調や扇風機を稼働させた部屋に移動させ、棚に置きかえ1年以上経過観察しつつ乾燥)

 

 また、特殊乾燥(重要文書や水に過敏に影響を受ける媒体や脆弱になって乾燥できないものは凍結してから個別に乾燥)についても紹介している(6)

 なかでも作業の要となる乾燥については、上記の初期乾燥から特殊乾燥の工程で用いる手法として吸水乾燥、送風乾燥、低温除湿乾燥、凍結・乾燥、真空凍結乾燥を挙げ、それぞれについて具体的な処置方法とともにメリット・デメリットを解説している。

 全国歴史資料保存利用機関連絡協議会(全史料協)がウェブサイトに掲載している「文書館防災対策の手引き」(7)は、災害の予防や実際に災害が起こった際の緊急対応、復旧まで幅広い内容となっている。被災資料の救済については、取り扱い方の基本的な考え方から具体的な手法まで紹介している。なお、同手引は、紙資料以外についても対象としている他、水損だけではなく火災等による焼損の対応についても述べている。また、神戸の歴史資料ネットワーク(以下、「史料ネット」という)は水損資料の乾燥法について解説している(8)

 前述のマニュアル以外に水損資料の修復技術を具体的に解説している文献を、以下に挙げる。

 

2.1 洗浄

 東日本大震災を契機に、被災した紙資料の救済・復旧のために設立されたボランティア組織「東京文書救援隊(以下、「東文救」という)」は、資料の解体から乾燥・フラットニング(平滑化)までの工程を詳しく紹介している(9)。どこでも手に入る機材を用い、専門家ではない人でも資料を傷めることなく効率的に復旧作業に従事できることをコンセプトとして、これまでに蓄積された修復技術を組み合わせて開発されたものである(10)。東文救がHPで紹介している「フローティングボード法」は、発砲スチロール等の上にネットで挟んだ資料を載せ、水に浸けて洗浄するものであり、傷んだり折れ曲がったりした紙資料へのダメージを最小化しつつ汚れを落とし元の平滑な状態に復元することを目的としている。この手法は、フィレンツェの水害の際、被災資料を洗浄するために導入されたものである。

 

2.2 乾燥

 多岐にわたる乾燥法のうち、どの方法を選択するかという判断基準は、損傷の程度と量、動員できる人員と設備、予算の3つがポイントとなる(11)

 東文救は、そのHPで「エアストリーム乾燥法」を紹介している。これは、資料を不織布、ろ紙、コルゲート・ボード(段ボール)でサンドイッチ状にしたものをいくつか重ねて、コルゲート・ボードの孔のあいた断面側から扇風機の風を当てて乾燥させる方法であり、乾燥の際に生じがちな波打ちを防ぎつつ紙資料を乾かすことができる。これは、1980年代に米国で開発された手法である。

 東京文化財研究所の木川らは、濡れた紙資料の乾燥法として、資料を新聞紙等の水取り紙でくるみ、酸素バリア性のあるプラスチックの袋に入れ、脱気して密封する「スクウェルチ・ドライイング法」を紹介している(12)。この方法は、2002年のプラハ洪水の際、水損した資料等を乾燥させるために考案された。特別な機材がなくても乾燥処理ができる等の利点がある反面、人手や時間がかかる等の欠点もある。

 「真空凍結乾燥法」(E1187参照)は、大量の水損資料を安全かつ短時間で処理でき、歪みも少ないとの評価を得ている(13)。この方法は、圧力が4mmHg以下だと水は液体にならず氷(固体)から水蒸気(気体)に昇華する原理を用いたものである。真空凍結乾燥法を紙資料に処置する際のメリット、デメリット等については、1990年代に著された増田(14)や今津(15)、松本(16)らの論考がある。また、村田は、この方法をページが固着した紙資料を開くのに応用している(17)

 

2.3 カビへの対応

 水損資料はそのままにしているとカビが発生する。また、カビは人体に健康被害をもたらす危険性がある(18)。そのため、発生したカビへの適切な対処が重要となる。国立国会図書館(以下、「NDL」という)のマニュアル(19)の他、金山・山田(20)、真野(21)が、カビの生えてしまった紙資料に対する処置の手順を詳細に解説している。また、東京文化財研究所は、東日本大震災での被災文化財の修復活動に関し、海水に濡れてカビが生えた資料の殺菌燻蒸について情報提供および注意喚起の文書を発表した(22)

 

3. 被災した紙資料の救出・修復活動の担い手と活動①:阪神・淡路大震災から東日本大震災以前

3.1 神戸の「歴史資料ネットワーク」

 日本において大規模災害時の被災資料の救済が本格的に行われたのは1995年1月の阪神・淡路大震災からとされている(CA1743参照)。救済活動の担い手には、文化庁の「被災文化財等救援委員会」や「地元NGO救援連絡会議文化情報部」等さまざまな個人・団体があったが、ここではその後の被災資料の救済活動に大きな影響を与えている団体である神戸の史料ネットを採り上げる。

 史料ネットは、関西に拠点をおく学会、大学教員や院生・学生、史料保存利用機関職員、地域の歴史研究者等を構成員として結成されたボランティア団体である(23)

 活動の特徴としては、指定文化財以外の「民間所在史料」が主な対象であること、研究者だけではなく地域住民や行政と連携した活動であることが挙げられる(24)。また、被災した市民からの要請が少なかったことから、史料ネットの側から史料の保全を働きかける「巡回調査」等も行った(CA1743参照)。

 災害時における史料ネットの活動は、概ね、①災害発生から被災地入りするまでの事前準備、②被災地の巡回調査、③水損・汚損史料のレスキュー活動、④所蔵者への返却と保全史料を活用した取り組みという流れとなる(25)

 また、史料ネットでは、水損資料への応急措置としての乾燥や修復の手法を周知することを目的にワークショップを開催しており、専門家でなくてもできる応急処置のノウハウの伝授のみならず、「誰でも(私でも)史料が救える」という意識の普及を重視している(26)

 史料ネットの具体的な資料の救済方法については、松下が、の「史料救済の3T」としてTriage(選別)、Treatment(処置)、Transport(史料修復処置・資料保管施設への転送)を掲げたうえで、実際の作業手順も含めて詳細に記している(27)。また、板垣は、大量の吸い取り紙が必要となる吸水乾燥法は、被災地での物資の調達が難しい場合があることやコスト面での負担が大きいことから、洗って乾かせば繰り返し使える吸水速乾タオルやスポンジによる乾燥を行った旨報告している(28)。この方法は、史料ネットの水損資料乾燥マニュアルにも盛り込まれている(29)

 史料ネットの組織と活動については、奥村が6期に区分し、各期における対応の変化とその特質および課題を整理している(30)ほか、2000年以降に限っても、詳細な活動報告や論考がなされている(31)。坂江は、史料ネットによって救済された歴史資料の現状について調査し、地域文献史料の保全・活用をめぐる成果と課題について考察している(32)

 阪神・淡路大震災以降も全国的に豪雨や地震が続発しているが、被災した資料を救済・保全するために神戸の史料ネットを範とする活動が各地で展開されている(33)。これまでに、岩手・宮城・福島・山形・茨城・千葉・神奈川・新潟・福井・和歌山・岡山・山陰(島根・鳥取)・愛媛・宮崎の14の資料ネットが設立され、さらに数県で設立の準備がなされている(34)

 

3.2 宮城歴史資料保全ネットワーク

 2003年7月の宮城県北部連続地震(以下、「宮城地震」という)後に発足した「宮城歴史資料保全ネットワーク(以下、「宮城資料ネット」という)」は、神戸の史料ネットの「活動に触発され、その先例に学びつつ」(35)独自のスタイルを作りだしている。それは宮城方式と呼ばれ、「全体の被災状況と資料の所在状況を把握し、レスキューが必要な所蔵者宅の早期発見に努める」(36)ために、一日で一町丸ごとの悉皆調査を行うものである。

 宮城資料ネットが発足した経緯や具体的活動については平川の論考(37)が詳しい。この中で平川は、来るべき地震に備えて、歴史資料の所在リストを災害前に作っておくことが重要だと述べている。また、宮城地震における実際の被災調査の手法や作業内容については、伊藤が詳細に報告している(38)

 この地震のあと、宮城資料ネットは災害前における歴史資料の所在や状況の把握に取り組んだ。伊藤らの報告では、対象となる歴史資料のリストアップとデータの管理について詳細に述べられている(39)

 2008年6月の岩手・宮城内陸地震における宮城資料ネットの活動については、佐藤の報告がある(40)

 

4. 被災した紙資料の救出・修復活動の担い手と活動②:東日本大震災

 ここでは、東日本大震災で被災した資料を救済する活動として、文化庁の「東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援事業(文化財レスキュー事業)」や各地の資料ネット、及びその他の団体等に関する文献をレビューする。

 

4.1 文化財レスキュー事業

 文化財レスキュー事業は、国・地方指定の文化財だけではなく、未指定を含めた幅広いものを対象に、その救出・応急措置・一時保管を行うものである。実施主体である被災文化財等救援委員会は、文化庁や国立文化財機構、文化財・美術関係団体、歴史資料ネットワーク等の幅広い組織から構成されている(41)

 文化財レスキュー事業については、『東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援委員会平成23年度活動報告書』(以下、『活動報告書』という)がまとめられている。『活動報告書』には、支援する側あるいは支援を受ける側など様々な立場から詳細な報告がなされるとともに、2012年10月時点での事業の総括や今後の課題が指摘されている。

 被災文化財等救援委員会の事務局を務める東京文化財研究所の岡田は、事業の主な内容を、①事前準備②救出活動③応急処置④安定収蔵と整理している(42)。安定収蔵とは、温湿度管理された場所を確保し汚染を除去した被災資料を一時保管することである。

 この『活動報告書』の中で高妻は、東日本大震災で被災した水損資料の劣化状況について、「使われている材料の構成によって、水損後の劣化状況は様々である。和紙に墨で書かれたいわゆる古文書は、水損によっても比較的強度を保持しており、にじみなどの問題もないことが多い。(中略)多くの近代の文書の中には、インクなどで書かれているものも多数あり、にじみなどの被害が生じている。バインダーやクリップ、ステープラーなどの鉄製の綴じ具で綴じられているものについてはサビの発生と紙の繊維への汚染という被害もある。」とまとめている(43)。また、津波による被害が大きかったため、上記に加え、海水に含まれる塩分、海底から巻き上げられてきたヘドロ、その他の汚染物質の付着が問題となると述べている。

 

4.2 各県における被災資料の救済活動

 以下、『活動報告書』及びその他の文献において報告されている被災資料の救済活動について、被災県別に概観する。ここでも基本的に紙資料を対象とするが、一部の文献では紙資料と民俗資料や考古資料等が峻別されていない。

 

4.2.1 岩手県

 岩手県立博物館の赤沼が、岩手県内における被災文化財一般の状況や救出活動の運営、さらには被災した古文書の洗浄や乾燥といった修復作業の実例に至るまで具体的に記述している。また、未曾有の被災状況に直面し、どこまでをレスキューの範囲とするかという難しい問題に対する基本的な方針として、救出・応急措置・一時保管に加えて安定化処理(施設に悪影響を及ぼす恐れのある要因を極力取り除いた上で乾燥する)とその後の経過観察を範囲とする考え方を示している(44)

 また、菅野は、東日本大震災をきっかけに発足した岩手歴史民俗ネットワークの立場から、陸前高田市立図書館の被災資料の救済について報告している(45)

 青木は、釜石市の被災行政文書を主な対象とする救出・修復活動について報告している。冊子体の紙資料とは異なり、行政文書は各種のバインダーやファイルで綴じられていることが多いため、工夫を凝らしつつ洗浄や消毒、乾燥を行った経緯とその手順を詳述している(46)

 釜石市以外の自治体の被災行政文書についても、全史料協や国立公文書館を始めとする各機関が救出等にあたっている。朝倉は、国立公文書館の「被災公文書等修復支援事業」について報告している(47)。この事業は、修復作業を進めると同時に被災地での雇用を生み出すことにもつながっている。修復方法は、東文救のシステムを採りいれ、解体、ナンバリング、エタノール噴霧、洗浄、吸水、乾燥、製本までの工程を流れ作業で行うものである(48)。2011年度は、110名が研修を受けて作業に従事した。

 また、NDLは、岩手県野田村立図書館の郷土資料の修復について報告している(49)ほか、岩手県を始め被災地の図書館が主催する破損・水損資料の補修研修に講師を派遣した。NDLの川鍋・村上は、一点ものの文書等とは異なり公刊された書籍等を中心とする図書館資料が被災した場合の特徴として、①郷土資料等その図書館のみが所蔵する特色ある資料を選別し、優先して作業を行うこと、②複製等による代替、購入、寄贈等による再入手が可能な資料は廃棄を視野に入れて対策を検討すること、③優先的に救助した資料についてもどこまで原状回復するのが適切かを判断することが重要であると指摘している(50)。また岡橋は、購入や寄贈による再入手が可能かどうかを基準に選別したり、状態が極めて悪く手の施しようのないものや他の図書館で所蔵が確認できたもの等を除外して、応急処置する資料を絞り込んだ旨報告している(51)

 

4.2.2 宮城県

 宮城県については、ミュージアム等の大型施設の案件は文化財レスキュー事業が対応し、小規模で機動力のある宮城資料ネットが個人蔵の資料を主に対応するという大枠の役割分担ができたという(とはいえ共同で作業を行うこともあった)(52)

 天野(53)、佐藤(54)、蝦名(55)は、東日本大震災で滅失を免れた古文書の救済・応急処置にあたる宮城資料ネットの活動について報告している。天野は、被害が広域に及んだため、自治体史等を手がかりにした従来の宮城方式をとることが難しかったこと、宮城資料ネットの拠点も被災し資料の保全活動を行うこと自体が危ぶまれたことなど種々の困難に直面したと述懐している。また、水損資料に対して行ったカビの殺菌、泥汚れの除去、脱塩、乾燥等の具体的な処置についても詳述している(56)

 

4.2.3 その他被災各県

 福島県については、阿部浩一(57)、阿部俊夫(58)、渡辺(59)が、ふくしま歴史資料保存ネットワークと県歴史資料館や県立博物館の活動を報告している。

 茨城県については、東日本大震災を契機に茨城文化財・歴史資料救済・保全ネットワーク準備会が設立された経緯や、被災資料の救済に関する白井らの報告がある(60)

 千葉県については、土佐が、佐倉市において市史編纂担当を始めとする文化財担当部署が地元の歴史関係団体と協力して行った被災古文書の搬出、整理、目録化作業について報告している(61)。また、東日本大震災を契機として千葉歴史・自然資料救済ネットワークが2012年3月に発足した(62)

 

 なお、被災した図書館資料については、NDLが『東日本大震災と図書館』(63)をまとめている。これは「震災によって図書館に起こったこと、震災と図書館に関する情報について可能な限り網羅的に調査し、参考情報を整理したものであ」り、被災した図書館等への救済事業の概要について記録したものである(64)。本稿で述べた文化財レスキュー事業や資料ネット、およびそれ以外の活動について、また、本稿では触れなかった図書館等が所蔵する紙資料以外の資料の救済についても知ることができる。

 

4.3 東日本大震災における被災資料の救済活動の主要な論点

 ここでは、東日本大震災における被災資料の救済活動について、4つの論点別に文献を整理する。ただし、紙資料だけではなくその他文化財一般を対象とする立場からの指摘を含むものとする。

 

(1)救済対象

 ひとつは、「救済対象」についてである。今回の文化財レスキュー事業では、個人所蔵の未指定の資料を始め、行政文書、図書館資料等にまで対象が拡大された。中島や久留島がそれを評価する(65)一方で、友田はレスキュー対象の範囲について意思統一が十分でなかったことによって混乱が生じたと報告している(66)。また、平川、佐藤、志賀は、未指定を含む文化財等の所在確認を災害前から行うことが重要であるとしている(67)。さらに青木は、文化財等の所在をデータベース化したり地図上にマッピングしておくことが必要だと指摘している(68)。志賀は、事前に文化財等の所在を把握しておくことにより、被災資料を迅速かつ効率的に救済することができると述べている(69)。そのためには、各地での組織作りとそれに対する国の支援が必要となるとの佐藤の指摘がある(70)

 

(2)応急処置

 どこまでを「応急処置」とするかという問題もある。文化財レスキュー事業では被災した現状より劣化が進行しないようにすることを応急処置と定義している。しかし、小谷は、特に水損資料の洗浄、乾燥、脱塩、カビの除去等といった一連の作業において、応急処置と本格修理を明確に区別できず、個別の資料の状態によって決めざるを得ないという難しさがあることを指摘している(71)。さらに、高妻は、応急処置が施されただけの状態で所有者に返却しても所有者が本格修理を実施できない場合には、「廃棄・散逸」へとつながる危険性をはらんでいることから、本格修理のあり方を検討する必要があるとしている(72)

 

(3)一時保管場所の確保とその役割

 「一時保管場所の確保」も切実な問題である。小谷は、数年間に及ぶと見られる一時保管の間、レスキューした資料の責任を負う体制をつくるため、宮城県が県内の関係団体からなる被災文化財等保全連絡会議を発足させた旨報告している(73)。それと同時に、一時保管中の資料の経過観察や保管環境のモニタリング、資料にカビが生えた場合の対応等、応急処置後のケアも一時保管施設に負担を強いることになり得ると小谷は述べている(74)。また、佐藤は、広い意味での一時保管の問題として、冷凍設備を災害前に確保しておくべきと指摘している(75)

 

(4)災害に備える体制づくり

 小谷は、次の震災に備え各種専門家との情報共有のあり方、現地の状況に臨機応変に対応できる体制づくりが重要であると指摘している(76)

 岡田は、文化財レスキュー事業が、人員や経費の面で構成団体の持ち出しや浄財に支えられた半ば「ボランタリーな活動」であり、文化庁直営の事業となっていないことに疑問を呈している(77)。内藤は、国が被災文化財の保護・修復の予算を組んでおく必要があると述べている(78)。また、蝦名は「文化財等救援委員会の活動が、(中略)恒常的な文化財や歴史資料の保全機構として存続することが望まれる」(79)としている。日ごろから関係機関同士あるいは分野を超えた機関同士の情報交換や情報共有が重要であるという中島、志賀、山梨の指摘もある(80)

 文化財レスキュー事業の今後の当面の見通しについては、栗原が、一部を除いて応急措置と一時保管の段階にあるが安定化処理に長い時間を要するものが多いことや、今後の本格的修理を考えると長期的な視野に立った継続的な体制とそれに伴う施設整備が必要であると述べている(81)

 

4. おわりに

 ここまで、災害によって被災した紙資料の救出・修復に関する文献を概観した。被災資料にどのように対応するかのヒントをそれぞれの文献から得られる。同時に、現場ごとの応用力を鍛え、マニュアルをカスタマイズすることの必要性を説く青木のコメント(82)にも耳を傾けたい。「誰でも(私でも)史料が救える」(83)方法があることを知り、自分たちにできることを訓練したり実習しておけば、いざというときに対応できるのではないだろうか。また、被災資料への対応と同様に、資料を守り被災をできる限り最小化するための事前の備えが重要であることも忘れてはならない。

 

(1) ここで言う資料とは、原則として、書籍や古文書等の紙資料を対象とする。資料、紙資料、歴史資料、史料と表記が統一されていない場合があるが、基本的に引用した文献の用語に従っている。

(2) 被災した資料を災害現場から搬出するという意で「救出」という語を用い、救出の後に施す処置という意で「修復」という語を用いることを基本とするが、引用文献に従い、それぞれ救済や復旧と表記している場合がある。さらに、修復とは、応急処置を含む処置全般を意味するものとする。

(3) 安江明夫. 邦訳にあたって. 図書館,文書館における災害対策. ブキャナン, サリー. 日本図書館協会, 1998, 113p. (シリーズ本を残す, 7).

(4) 大山清二. フィレンツェ大水害に学ぶ: 欧州の資料保存専門家を迎えて. 国立国会図書館月報. 2004, (516), p. 22-26.

(5) ブキャナン. 前掲.

(6) 青木睦. 大量水損被害アーカイブズの救助システムと保存処置技術. 平成18年7月豪雨災害における水損被害公文書対応報告書. 天草市立天草アーカイブズ. 2010, 153p.

(7)“文書館防災対策の手引き”. 全国歴史資料保存利用機関連絡協議会.
http://www.jsai.jp/file/bosaitebiki.html, (参照2012-10-17).

(8) 歴史資料ネットワーク. “水損史料修復作業マニュアル【応急処置】”. Google Drive.
https://docs.google.com/file/d/1hI5TUHMZMUMCOUXdgYM5sTqm3lTYLlNVVJky54SLApyiXInvDnEPPvFMGkBp/edit?pli=1, (参照 2012-10-05).

(9) “被災した文書の復旧処置マニュアル”. 東京文書救援隊. 2011-07-06.
http://toubunq.blogspot.jp/2011/07/blog-post_06.html, (参照 2012-10-24).

(10) 木部徹. “東京文書救援隊の文書復旧システム: その考え方と技術”. 株式会社資料保存器材.
http://www.hozon.co.jp/report/kibe/20111221_nara.pdf, (参照 2012-11-21).

(11) 青木. 前掲.

(12) 木川りかほか. スクウェルチ・ドライイング法マニュアル. 保存科学. 2011, (51), p. 144-154.

(13) “文書館防災対策の手引き”. 全国歴史資料保存利用機関連絡協議会.
http://www.jsai.jp/file/bosaitebiki.html, (参照2012-10-17).
ブキャナン. 前掲.

(14) 増田勝彦. 水害を受けた図書・文書の真空凍結乾燥: 和紙を綴じた図書. 保存科学. 1992, (31), p. 1-8.

(15) 今津節生. 被災文書の真空凍結乾燥. 修復. 1997, (4), p. 36-39.

(16) 松本益明ほか. 真空凍結乾燥法による冠水図書の修復. 真空. 1997, 40(3), p. 163-165.

(17) 村田忠繁. 凍結乾燥法を利用した固着文書の展開. 民具研究. 1998, (118), p. 33-38.

(18) P. アドコック, エドワード編. IFLA図書館資料の予防的保存対策の原則. 国立国会図書館訳. 日本図書館協会, 2003, 155p. (シリーズ本を残す, 9).

(19) “カビが発生した資料をクリーニングする”. 国立国会図書館.
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/data_preserve20.html, (参照 2012-10-25).

(20) 金山正子ほか. カビの発生した図書資料の対処法. 元興寺文化財研究所研究報告 2007. 2008, p. 27-34.

(21) 真野節雄. 本や雑誌、どう修理しますか?(3)カビが発生したら. ほすぴたるらいぶらりあん. 2008, 33(3), .p. 222-224.

(22) “被災文化財救済の初期対応の選択肢を広げる: 生物劣化を極力抑え、かつ後の修復に備えるために”. 東京文化財研究所. 2011-06-22.
http://www.tobunken.go.jp/~hozon/rescue/rescue20110510.html, (参照 2013-01-21).
“被災文化財について殺菌燻蒸、およびその後のクリーニングを実施する場合の注意点”. 東京文化財研究所. 2011-06-29.
http://www.tobunken.go.jp/japanese/rescue/110706.pdf, (参照 2013-01-21).
石崎武志. “水で濡れた資料を殺菌燻蒸することによる発がん性物質等発生のリスクの調査結果について”. 東京文化財研究所. 2011-08-29.
http://www.tobunken.go.jp/japanese/rescue/110829.pdf, (参照 2013-01-21).
“被災文化財等一時保管施設の環境管理について(今後のカビ防止の観点から)”. 東京文化財研究所. 2011-12-12.
http://www.tobunken.go.jp/japanese/rescue/111212.pdf, (参照 2012-11-12).

(23) “ご挨拶”. 歴史資料ネットワーク.
http://siryo-net.jp/%E5%8F%B2%E6%96%99%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%81%A8%E3%81%AF/%E3%81%94%E6%8C%A8%E6%8B%B6/, (参照 2012-11-30).

(24) 板垣貴志ほか. 災害時における歴史資料保全活動とその方法: 歴史資料ネットワークの取り組み現場から. 専門図書館. 2010, (241), p. 21-28.

(25) 松下正和. 風水害による水損歴史資料保全活動. 災害と資料. 2010, (4), p. 8-23.

(26) 河野未央ほか.水損史料修復ワークショップ. 松下正和ほか編.水損史料を救う:風水害からの歴史資料保全.岩田書院.2009.158p.(岩田書院ブックレット,12).

(27) 前掲

(28) 板垣ほか. 前掲.

(29) 歴史資料ネットワーク. “水損史料修復作業マニュアル【応急処置】”. Google Drive.
https://docs.google.com/file/d/1hI5TUHMZMUMCOUXdgYM5sTqm3lTYLlNVVJky54SLApyiXInvDnEPPvFMGkBp/edit?pli=1, (参照 2012-10-05).

(30) 奥村弘. 落合重信記念賞受賞記念講演 被災史料保全から見えた地域史像: 歴史資料ネットワークの一五年. 歴史と神戸. 2010, 49(5), p. 23-40.

(31) 藤田明良. 歴史資料ネットワークの活動の展開と課題. 歴史評論. 2003, (633), p. 59-65.
松下正和. 落合重信記念賞受賞記念講演 被災史料の救出と地域遺産: 風水害への対応を中心に. 歴史と神戸. 49(5), 2010, p. 41-48.

(32) 坂江渉. 阪神・淡路大震災と救済した歴史資料のその後: 地域連携と活用・研究の深まり. Link : 地域・大学・文化. 2010, (2), p. 115-128.

(33) 2000年10月の鳥取県西部地震における活動については、
小林准士. 鳥取県西部地震の史料保全活動と今後の課題. 歴史科学. 2002, (169), p. 12-16.
小林准士. 山陰史料ネットの活動について. 歴史評論. 2003, (633), p. 65-68.
2001年3月の芸予地震における活動については、
寺内浩. 芸予地震と愛媛資料ネットの活動. 歴史科学. 2002, (169), p. 17-24.
寺内浩. 愛媛資料ネットの活動と今後の課題. 歴史評論. 2003, (633), p. 68-72.
寺内浩. 愛媛資料ネットの活動. 歴史評論. 2005, (666), p. 58-65.
2003年5月の宮城県北部連続地震における活動については、本文において後述する。
2004年7月の新潟豪雨における活動については、
山本幸俊. 越佐歴史資料調査会と被災資料への対応. 災害と資料. 2010, (4), p. 62-74.
2004年7月の福井豪雨における活動については、
澤博勝ほか. 福井史料ネットワークの設立と活動.歴史評論. 2005, (666), p. 46-57.
2004年10月の台風23号によって被災した兵庫県と京都府における活動については、
松下正和ほか編. 水損史料を救う: 風水害からの歴史資料保全. 岩田書院, 2009, 158p. (岩田書院ブックレット, 12).
2004年10月の新潟県中越地震における活動については、
矢田俊文. 新潟歴史資料救済ネットワークの活動. 歴史評論. 2005, (666), p.23-32.
矢田俊文ほか. 新潟歴史資料救済ネットワークの5年間の取り組み. 災害と資料. 2010, (4), p. 87-108.
なお、この地震は被害が甚大であったことから「中越地域被災文化財救済委員会」が組織された。この委員会や構成団体活動については、
新潟県中越地域文化財救済委員会編. 中越地域被災文化財救済委員会事業報告書. 新潟県中越地域文化財救済委員. 2005. 34p.
田邊幹. 新潟県立歴史博物館の取り組み: 山古志からの民具・文書資料の救済を中心に. 災害と資料. 2007, (1), p. 34-40.
高橋由美子. 十日町市における被災資料の緊急避難と整理: 市民と行政の連携の試み. 災害と資料. 2007, (1), p. 26-33.
高橋由美子. 十日町情報館と市民ボランティアによる被災資料整理の展望: 市民にとっての歴史資料の意義を考える. 災害と資料. 2010, (4), p. 75-86.
高橋由美子. 市民ボランティアによる被災資料の整理保存活動の意義と課題: 新潟県中越地震における事例. 民具研究. 2009, (139), p. 51-57.
2008年6月の岩手・宮城内陸地震における活動については、本文において述べる。
2009年8月の台風9号によって被災した兵庫県における活動については、
板垣ほか. 前掲.
吉原大志. 二〇〇九年台風九号によって被災した歴史資料の保全・救出活動: 歴史資料ネットワークの取り組みを中心に. 神戸大学史学年報. 2010, (25), p. 55-59.
吉原大志. 二〇〇九年台風九号豪雨水害被災歴史資料の保全・救出活動--歴史資料ネットワークの取り組みを中心に. 歴史科学. 2011, (204), p. 1-13.
松下正和. 新自由主義時代の博物館と文化財: 歴史資料ネットワークによる水損史料救出活動について--二〇〇九年台風九号への対応を中心に. 日本史研究. 2010, (575), p. 55-61.
2011年3月の東日本大震災における活動については、本文において述べる。
2011年7月の新潟・福島豪雨における活動については、
田邊幹. 新潟・福島豪雨における雲洞庵の水損資料の保全活動. ヒストリア. 2011, (229), p. 209-226.
2011年9月の台風12号によって被災した和歌山の活動については、
藤本清二郎ほか. 台風一二号に伴う和歌山県内における被災資料の救出・保全活動について(中間報告). ヒストリア. 2011, (229) p. 227-234.
藤本清二郎ほか. 台風一二号に伴う和歌山県内における被災資料の救出・保全活動について(最終報告). ヒストリア. 2012, (231). p. 113-122.

(34) 歴史資料ネットワーク. http://siryo-net.jp. (参照 2012-10-26).
松下正和. 災害文化の継承に向けて(各地の利用ネット一覧). 歴史科学. 2011, (204), p. 14-25.

(35) 平川新. 災害「後」の資料保全から災害「前」の防災対策へ. 歴史評論. 2005, (666), p. 33-45.

(36) 前掲.

(37) 前掲.
平川新. 特集, 宮城地震と歴史資料の保全活動. 宮城考古学. 2004, (6), p. 268-278

(38) 伊藤大介. 宮城県北部地震と宮城資料ネット: 被災調査の方法と留意点. 国史談話会雑誌. 2004, (45), p. 69-80.

(39) 伊藤大介ほか. 宮城資料ネットの活動と成果: 歴史資料所在調査における諸技術について. 歴史. 2006, (107), p. 83-96.

(40) 佐藤大介. 動向 史料保存問題 「二度目の震災」から一年: 岩手・宮城内陸地震での歴史資料保全活動の成果と課題. 地方史研究. 2009, 59(4), p. 63-66.
佐藤大介. 岩手・宮城内陸地震での歴史資料保全活動: 「二度目の震災」にどう対応したか. 災害と資料. 2009, (3), p. 1-10.

(41) “東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援事業(文化財レスキュー事業)実施要項”. 文化庁. 2011-03-11.
http://www.bunka.go.jp/bunkazai/tohokujishin_kanren/pdf/bunkazai_rescue_jigyo_ver04.pdf, (参照2012-10-18).

(42) 岡田健. “文化財レスキュー事業 救援委員会事務局報告”. 東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援委員会平成23年度活動報告書. 東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援委員会事務局, 2012, p. 16-46.

(43) 高妻洋成.“II-1委員会構成団体報告編 独立行政法人国立文化財機構.7・奈良文化財研究所における「文化財レスキュー事業」に関する記録”. 東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援委員会平成23年度活動報告書. 東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援委員会事務局, 2012, p. 96-106.

(44) 赤沼英男. 文化財レポート, 岩手県立博物館における文化財レスキューの現状と課題. 日本歴史. 2011, (761), p. 90-108.

(45) 菅野文夫. 岩手ネットの活動. 歴史. 2012, (118), p. 106-109.

(46) 青木睦. 東日本大震災における津波被災文書の救助・復旧活動とその意義. 人間文化研究情報資源共有化研究会報告集. 2012, (3), p. 59-84.

(47) 朝倉亮. 被災公文書等修復支援事業について. アーカイブズ. 2012, (47), p. 29-32.

(48) “被災した文書の復旧処置マニュアル”. 東京文書救援隊.
http://toubunq.blogspot.jp/2011/07/blog-post_06.html, (参照 2012-10-24).

(49) 被災資料を救う: 国立国会図書館の1年間の取組みを振り返る. 国立国会図書館月報. 2012, (615・616). p. 4-10.
同館は吉田家文書の応急処置・一時保管後の本格修復に着手しており、その進捗についてFacebookで報告している。
“国立国会図書館吉田家文書修復”. Facebook.
http://www.facebook.com/yoshidakeshufuku, (参照 2012-12-03).

(50) 川鍋道子ほか. 図書館の資料救済活動について. 日本写真学会誌. 2012, 75(1), p. 51-55.

(51) 岡橋明子. 一歩ずつ、前に. シリーズ 被災地の図書館は今(2). 国立国会図書館月報. 2012, (620), p. 5-10.

(52) 小谷竜介. 文化財レポート 宮城県における文化財レスキュー事業. 日本歴史. 2012, (765), p. 83-90.

(53) 天野真志. 歴史の眼 被災資料保全活動の現在: 宮城歴史資料保全ネットワークによる水損資料への対応. 歴史評論. 2011, (740), p. 89-96.

(54) 佐藤大介. 歴史遺産に未来を: 東日本大震災後の歴史資料レスキュー活動. 歴史学研究. 2011, (884), p. 27-30.
佐藤大介. 三・一一大震災・宮城資料ネットの歴史資料レスキュー. 歴史. 2012, (118), p. 93-97.

(55) 蝦名裕一. 文化財レポート 東日本大震災における歴史資料保全運動: 三・一一以降の宮城資料ネットの活動を中心に. 日本歴史. 2011, (759), p. 99-107.

(56) 天野. 前掲.

(57) 阿部浩一. ふくしま歴史資料保存ネットワークの現況と課題. 歴史学研究. 2011, (884), p. 32-33, 70.
阿部浩一. 私の研究 3・11以後の福島県における歴史資料保全活勣と福島大学: ふくしま歴史資料保存ネットワークとの協業を通じて. 福島の進路. 2012, (360), p. 41-44.
阿部浩一ほか. 東日本大震災後の福島県における歴史資料保全活動: 国見町の取り組みを例として. 歴史. 2012, (118), p. 102-105.

(58) 阿部俊夫. 東日本大震災と歴史資料のゆくえ. 関東近世史研究. 2011, (70), p. 56-58.

(59) 渡辺文久. いわき市における歴史資料救出の活動経過と課題について. 関東近世史研究. 2011, (70), p. 59-61.

(60) 白井哲哉. 茨城文化財・歴史資料救済・保全ネットワーク 「茨城史料ネット」の設立と資料救出活動: 3・11から7・2へ. 歴史学研究. 2011, (884), p. 30-32.
白井哲哉ほか. 文化財レポート 茨城県内の被災資料救済・保全活動. 日本歴史. 2011, (762), p. 84-90.

(61) 土佐博文. 千葉県佐倉旧城下町における被災建物内資料の救済活動について. 関東近世史研究. 2011, (70), p. 64-66.

(62) 千葉歴史・自然資料救済ネットワーク.
http://chibasiryounet.blog.fc2.com/, (参照 2013-02-08).

(63) 国立国会図書館関西館図書館協力課編. 東日本大震災と図書館. 2012. 352p.

(64) 前掲.

(65) 中島尚子.“II-7 委員会構成団体報告編 国立国会図書館 文化財レスキュー事業参加報告:国立国会図書館”. 東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援委員会平成23年度活動報告書. 東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援委員会事務局, 2012, p. 141-146.
久留島浩. “II-6 委員会構成団体報告編 大学共同利用機関法人人間文化研究機構 3・国立歴史民俗博物館”. 東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援委員会平成23年度活動報告書. 東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援委員会事務局, 2012, p. 136-140.

(66) 友田正彦. “II-1 委員会構成団体報告編 独立行政法人国立文化財機構 5・現地本部の立ち上げとその活動状況”. 東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援委員会平成23年度活動報告書. 東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援委員会事務局, 2012, p. 87-90.

(67) 平川新. 東日本大震災と歴史の見方. 歴史学研究. 2011, (884), p. 2-7.
佐藤大介.“II-11委員会構成団体報告編 文化財救援ネットワーク1・NPO法人宮城歴史資料保全ネットワークの被災歴史資料レスキュー”. 東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援委員会平成23年度活動報告書. 東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援委員会事務局, 2012, p. 168-173.
志賀智史.“II-1委員会構成団体報告編 独立行政法人国立文化財機構.4・九州国立博物館”. 東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援委員会平成23年度活動報告書. 東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援委員会事務局, 2012, p. 79-86.

(68) 神庭信幸ほか. 巻頭特別座談会 日本の文化財レスキュー. Cultivate. 2011, (38), p. 6-15.

(69) 志賀. 前掲.

(70) 佐藤大介.“II-11委員会構成団体報告編 文化財救援ネットワーク1・NPO法人宮城歴史資料保全ネットワークの被災歴史資料レスキュー”. 東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援委員会平成23年度活動報告書. 東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援委員会事務局, 2012, p. 168-173.

(71) 小谷. 前掲.

(72) 高妻. 前掲.

(73) 小谷. 前掲.

(74) 前掲.

(75) 佐藤大介.“II-11委員会構成団体報告編 文化財救援ネットワーク1・NPO法人宮城歴史資料保全ネットワークの被災歴史資料レスキュー”. 東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援委員会平成23年度活動報告書. 東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援委員会事務局, 2012, p. 168-173.

(76) 小谷. 前掲.

(77) 岡田. 前掲.

(78) 内藤榮.“II-1 委員会構成団体報告編 独立行政法人国立文化財機構.3・奈良国立博物館の被災文化財等救援事業への取り組みについて”. 東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援委員会平成23年度活動報告書. 東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援委員会事務局, 2012, p. 75-78.

(79) 蝦名裕一. “II-11委員会構成団体報告編 文化財救援ネットワーク2・被災文化財等救援事業における保全活動について”. 東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援委員会平成23年度活動報告書. 東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援委員会事務局, 2012, p. 174-177.

(80) 中島. 前掲.
志賀. 前掲.
山梨絵美子. “II-1 委員会構成団体報告編 独立行政法人国立文化財機構.6・陸前高田市立博物館被災美術品等救援活動‐救援委員会事務局(東京文化財研究所)の一員として参加して”. 東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援委員会平成23年度活動報告書. 東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援委員会事務局, 2012, p. 91-95.

(81) 栗原祐司. 被災文化財の修理と博物館の復旧に向けて. 月刊文化財. 2012, (583), p. 21.

(82) 神庭. 前掲.

(83) 河野. 前掲.

[受理:2013-02-15]

 


久永茂人. 被災した紙資料の救出・修復 . カレントアウェアネス. 2013, (315), CA1791, p. 21-27.
http://current.ndl.go.jp/ca1791