オーストラリアのデジタルインクルージョンの現状を調査した報告書

2016年8月24日、オーストラリアの通信会社テルストラとスウィンバン工科大学の研究所による取組み“Australian Digital Inclusion Index”が、調査会社ロイ・モルガン・リサーチ社の支援を受け、オーストラリアのデジタルインクルージョンの現状を調査した報告書“Measuring Australia’s Digital Divide”を公開しました。

同報告書では、オーストラリア人はより多くの時間と費用をインターネットに費やしている一方でデジタルに関する能力が比較的低いこと、年齢・収入・居住地がインターネットへのアクセス環境や情報リテラシー能力に影響を与えていること、身体障害者や低所得者等がデジタル環境から疎外されるリスクがあること、教育状況や雇用状況が平均より低い地域はインターネットの利用が少ないこと、都市より地方のほうが包摂度を示すポイントが低いことなどが指摘されています。

オーストラリア図書館協会(ALIA)では、この調査を受けて、公共図書館は、無料のインターネット接続の提供、デジタルリテラシー教育の提供、オンラインの政府サービスの利用、就職活動、オンラインリソースの利用、宿題の支援等を通じて、デジタルインクルージョンを支援するという重要な役割があると述べています。

Twitter(@DigiInclusionAU,2016/8/24)
https://twitter.com/DigiInclusionAU/status/768213567128698880

Australian Digital Inclusion Index Report(Australian Digital Inclusion Index,2016/8/24)
http://digitalinclusionindex.org.au/about/australian-digital-inclusion-index-report/

Measuring Australia’s Digital Divide(Australian Digital Inclusion Index,2016/8/24)
http://digitalinclusionindex.org.au/the-index-report/report/

Australian Digital Inclusion Index(ALIA,2016/8/24)
https://www.alia.org.au/news/14609/australian-digital-inclusion-index

参考:
米国図書館協会、2014年版のデジタルインクルージョンにおける公共図書館の役割に関する調査報告書を公開
Posted 2015年10月20日
http://current.ndl.go.jp/node/29690

欧州の公共図書館を対象としたデジタルインクルージョンに関するアドボカシー活動への助成
Posted 2014年10月15日
http://current.ndl.go.jp/node/27227

IFLA、デジタルインクルージョンに関するブリーフィングペーパーをウェブに掲載
Posted 2014年5月22日
http://current.ndl.go.jp/node/26191