2016年8月18日、米国のIthaka S+Rが、様々な課題に対応するために行なった研究図書館の組織体制に関する取組みについて調査した報告書“Organizing the Work of the Research Library”を公開しています。
組織体制や関連事項に関する取組みについて理解するため、約20館の研究図書館の館長にインタビューを行なったもので、彼らが再定義した彼らの組織における指導者としての役割や、効果的に改革を実行するために用いた組織体制について回答しており、また、匿名を条件に他の機関の長所と短所の評価を行ない、彼らの成功と失敗を分析しています。
調査プロジェクトでは、得られた知見として、以下の点を挙げています。
・図書館長は、副館長の役割を、部門の長としてよりも、組織の指導者へと変化させている。
・図書館長は、他の優先事項を選択するための削減に関する長期目標を持ti
、職員と一般コレクションの購入予算の再配置・再配分を実行するために組織の体制を用いた。
・図書館長は、多くの実験的な分野で、アウトリーチ等の新しい方法を求めている。
・シリコンバレーの製品を開発する組織の構築する努力を求める図書館長から、技術資源戦略を管理するベストな方法が不明確な図書館長までおり、図書館技術の分野では均一ではない。
How Should We Organize the Academic Library? The View from the Director’s Chair(Ithaka S+R,2016/8/18)
http://www.sr.ithaka.org/blog/how-should-we-organize-the-academic-library/
Organizing the Work of the Research Library (Ithaka S+R)
http://dx.doi.org/10.18665/sr.283717
参考:
E1764 – 大学図書館における学術コミュニケーション機能の組織配置
カレントアウェアネス-E No.297 2016.02.04
http://current.ndl.go.jp/e1764